【2025年版】テレワーク導入・促進に対応している主な助成金や補助金まとめ

テレワークを導入するには、設備投資やセキュリティ対策などの費用がかかります。国や地方自治体で用意されている、テレワーク導入を支援する助成金や補助金を活用することで、スムーズにテレワークを導入したり活用することができるでしょう。

働き方の1つとして定着しているテレワークですが、中小企業などにとっては初期費用や環境整備など各種コストが定着の課題となるケースも。一方で政府もテレワーク導入を推進しており、様々な助成金や補助金が用意されています。
本記事では、2025年度に利用できるテレワーク導入・促進のための主要な助成金・補助金をピックアップ。制度の概要から申請方法、注意点まで詳しく解説します。
 
 

経済産業省「IT導入補助金2025」

IT導入補助金2025は、中小企業・小規模事業者等の労働生産性向上を目的とした支援制度。業務効率化やDX推進、セキュリティ対策、インボイス制度対応などに向けたITツール導入支援が目的となっています。
 

対象となっているのは、中小企業と小規模事業者。5つの枠の中から目的に合ったものを選択し、申請を行います。このうち、テレワークに関連するのは「通常枠」です。

引用元: IT導入補助金公式サイトより

IT導入補助金は平成28年度から継続的に実施されている、IT導入に関しては最大の補助金のひとつです。「IT導入補助金2025」の申請開始時期は2025年3月下旬となるので、申請を検討する事業者は、各枠の詳細な要件や申請手続きを確認し、自社の状況に最適な活用方法を検討しましょう。
 
 

通常枠

通常枠はITツールの導入による業務効率化やDX推進の支援を目的としており、2種類あります。いずれも補助率は1/2以内。ただし、3ヶ月以上、地域別の最低賃金+50円以内で雇用している従業員数が全従業員の30%以上の企業の場合は2/3以内となります。補助の対象となるのは、ソフトウェア購入費、クラウド利用費(クラウド利用料最大2年分)、導入関連費 です。
申請する類型ごとに必要なプロセス(業務工程や業務種別)の数が異なり、補助額が5万円以上150万円未満の型の場合は1プロセス以上、補助額が150万円以上450万円以下の型の場合は4プロセス以上が必要となります。
通常枠
補助額 5万円以上150万円未満 150万円以上450万円以下
機能要件 1プロセス以上 4プロセス以上
補助率 1/2以内
※3か月以上、地域別最低賃金+50円以内で雇用している従業員数が全従業員の30%以上であることを示した場合は、2/3以内 
補助対象経費 ソフトウェア購入費、クラウド利用費(クラウド利用料最大2年分)、 導入関連費  

厚生労働省「人材確保等支援助成金(テレワークコース)」

厚生労働省「人材確保等支援助成金(テレワークコース)」は良質なテレワークを制度として導入・実施することにより、労働者の人材確保や雇用管理改善等の観点から効果をあげた中小企業事業主が対象となる助成金です。
 

令和6年度はテレワークを導入済みで、実施を拡大する事業も対象になりました。

引用元: 厚生労働省公式ホームページより

助成金は「機器等導入助成」と「目標達成助成」の2種類があります。なお、「目標達成助成」は「機器等導入助成」を受けた事業主が整備したテレワーク環境を施行または維持している事業者に適用されるものです。
なお、いずれも2025年1月時点では令和7年度分の募集は始まっていません。例年、4月頃に概要が発表されます。
 
 

機器等導入助成

機器等導入助成は就業規則等の作成・変更にかかる経費やテレワーク用通信機器等の導入・運用費用など、経費の対象が幅広いのが特徴です。
対象 支給額
機器等導入助成 1企業あたり、支給対象となる経費の50%
※以下のいずれかの低い方の金額が上限。
・1企業当たり100万円
・テレワーク実施対象労働者1人あたり20万円

目標達成助成

先述した通り、目標達成助成は機器等導入助成を受けた事業者が対象。新規導入事業主の場合、開始日から12ヶ月までにテレワークが施行されていることなどが条件。実施拡大事業主は就業規則や労働協約が目標達成助成申請日時に適用されていることが支給の条件となります。
対象 支給額
目標達成助成 1企業当たり、支給対象となる経費の15%
 <賃金要件を満たす場合は25%>
※以下のいずれかの低い方の金額が上限。
・1企業当たり100万円
・テレワーク実施対象労働者1人あたり20万円

東京都「テレワーク促進助成金」

「テレワーク促進助成金」とは、都内の中堅・中小企業等がテレワークの導入や拡充に必要な機器やソフトウエア等の経費を助成する制度です。令和6年度分の締め切りは令和7年2月28日まで。令和7年度分の概要は発表されていませんが、令和6年度分は5月から受付を開始しています。
 

助成金の上限額は、常時雇用する労働者が2人以上30人未満の企業等で150万円、30人以上999人以下の企業等で250万円です。

引用元: 東京しごと財団公式ホームページ

コースは「一般コース」と「非正規社員拡充コース」の2種類がありますが、助成限度額・助成率は共通で以下の通りです。
事業所の規模  助成金の上限  助成率
30人以上999人以下 250万円 1/2
2人以上30人未満 150万円 2/3

一般コース

一般コースは常時雇用している労働者が対象になるコース。テレワーク環境整備に係るテレワーク機器・ソフトウェアが対象となります。
 
 

非正規社員拡充コース

非正規社員拡充コースは非正規社員へのテレワーク拡充にかかるテレワーク機器・ソフトウェアが対象となるコースです。

なお、都が実施するテレワーク課題解決コンサルティングを受けて「テレワーク導入提案書」を発行してもらうことが条件となります。
 
 

東京都「サイバーセキュリティ対策促進助成金」

東京都「サイバーセキュリティ対策促進助成金」とは、都内の中小企業等が自社の情報資産を守るためのサイバーセキュリティ対策の取組に係る経費を助成する制度です。申請エントリーの開始時期は例年のスケジュールでは5月、9月、1月です。
 

助成対象となるのはサイバーセキュリティ対策を実施するために必要となる機器などの導入、およびクラウド利用に係る経費です。

引用元: 東京都中小企業振興公社公式ホームページ

助成対象事業者 IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が実施しているSECURITY ACTIONの2段階目(★★二つ星)を宣言している都内の中小企業者・中小企業団体・中小企業グループ
助成対象経費 サイバーセキュリティ対策を実施するために必要となる下記の機器等の導入、およびクラウド利用に係る経費
①統合型アプライアンス(UTM等)
②ネットワーク脅威対策製品(FW、VPN、不正侵入検知システム等)
③コンテンツセキュリティ対策製品(ウィルス対策、スパム対策等)
④アクセス管理製品(シングル・サイン・オン、本人認証等)
⑤システムセキュリティ管理製品(アクセスログ管理等)
⑥暗号化製品(ファイルの暗号化等)
⑦サーバーOS及びインストール作業費用(サーバー入替に伴うOS更新を含む)
⑧標的型メール訓練
※主たる目的がサイバーセキュリティの向上であることが必要
助成率 1/2以内
助成額 1,500万円(申請下限額10万円)

助成金や補助金を利用する際のポイント

助成金や補助金を利用する際には、双方の違いを理解する、対象経費や申請に必要な書類を事前に確認するといったポイントを押さえておきましょう。
 
 

「助成金」と「補助金」の違いと要件を理解しておく

補助や助成の対象となる経費は、各プログラムで異なります。同様に必要な書類も、それぞれ異なります。各種書類を揃えたり、審査の準備には時間がかかるものです。申請締め切りのギリギリになってから準備を始めると、書類の不備などの原因にもなります。
場合によっては当年ではなく「翌年の申請」を念頭に置き、時間をかけて申請準備をすることもおすすめします。
 
 

まとめ

今回はテレワーク導入・促進に対応している主な助成金や補助金についてまとめました。本記事では各制度の概要を掲載しましたが、詳細については必ず各機関の公式ホームページを確認してください。また、状況により助成金の申請受付を早期終了するなど変更がある場合もありますので、注意して手続きを進めてください。