しかし、コロナ禍で急速に進んだため、生徒はもちろん、保護者側の中にもメリットやデメリットをきちんと把握していない人も少なくないのではないでしょうか。
オンライン授業とは何か?オンライン授業の定義と種類
オンライン授業には大きく分けてリアルタイムに映像を配信しチャットなどでやり取りする同時双方向型の「ライブ配信授業」と、事前に収録した授業動画を生徒が自分のタイミングで視聴する「オンデマンド配信授業」の2つの形式があります。
通信教育とオンライン授業の違いとは
一方、オンライン授業は、ネットを通じ、講師の授業を動画や音声で視聴します。授業はリアルタイムもしくはオンデマンド配信され、チャットやビデオ通話などを通じて、講師や他の受講者とコミュニケーションを取りながら学習を進めることができます。
オンライン授業の基本的なやり方
オンライン授業というと、授業の配信をまず思い浮かべますが、オンラインツールの進化により共同学習も行うことができるようになりました。ただし、ツールを使いこなす能力が必要なので、実際に取り入れられるのは中学生~高校生以上の生徒向けの授業になるでしょう。
多くの学校で活用されているGoogle Classroom。ビデオ会議や課題の配布・提出などをネット上で行うことができます。その他にはClassiもよく利用されています。
Google Classroomでそれぞれの立場から行えることは上記の通り。Classroomはウェブ版とモバイルアプリ版があり、Gmail、Google ドキュメント、Google カレンダーなどのツールと共に利用することができます。
【詳細】オンライン授業の種類
授業形式 | 学習方法 | 特徴 |
【非同期/個人学習】オンデマンド配信 | 事前収録された授業をひとりで視聴 | 好きなタイミングで授業を視聴できる |
【同期/個人学習】ライブ形式 | ライブ授業を個人で視聴 | マンツーマン授業のため、生徒のペースに合わせることができる |
【同期/共同学習】ディスカッション形式 | ライブ授業を集団で視聴 | 教師と生徒全員がコミュニケーションを取ることが可能 |
ハイブリッド形式 | オンラインか通常の対面授業か選択可能 | 生徒の自由度が高い |
アフターコロナでもオンライン授業は続いているの?
しかし、オンライン授業の目的が「感染症対策」であれば、アフターコロナでは「オンライン授業は不要ではないか」という見解が強まるのも無理はないことです。実際にアフターコロナでもオンライン授業は続いているのでしょうか。
一方、東洋経済education×ICT編集部が2022年12月に全国の教職員600人を対象に行った調査によると、「現在もオンライン授業を行っている」と回答した人は21.5%。なお、この数字は2020年5月以降5回行われた調査の中でもっとも高い数値となっていました。
つまり、全国的にはオンライン授業を行う機会はコロナ禍と比べて少なくなった一方、いまも実施されており、定着しつつあるようです。
オンライン授業のメリット・デメリットとは?
メリットとデメリットは学校や塾、生徒、保護者でそれぞれ異なります。学校や塾側はコスト削減がメリットな一方、生徒とのコミュニケーションが取りにくくなるという面も。また、生徒側は学習環境を自由に選べますが、孤独感が強くなりやすいです。保護者のメリットは負担が少なくなることですが、自宅にネット環境を整える必要があります。
【詳細】オンライン授業における学校・塾のメリット・デメリット
【メリット】教室運営費の削減ができる
【メリット】集客対象が広くなりやすい
【メリット】「同じ授業」を比較的長い期間にわたって活用できる
【デメリット】生徒とコミュニケーションがとりづらい
【デメリット】安定した通信環境が必要
【詳細】オンライン授業における生徒のメリット・デメリット
【メリット】学習環境を自由に選べる
【メリット】学習スタイルなどに応じて柔軟に学びやすい
【メリット】授業を繰り返し受けやすい
【デメリット】孤独感が強まりやすい
【デメリット】集中力が続きづらい
【詳細】オンライン授業における保護者側のメリット・デメリット
【メリット】親の負担が小さくなる場合がある
【メリット】子どもの自立心やコミュニケーション能力が育まれる
【メリット】子どもの興味や能力に応じたコースや講師が選べることも
【デメリット】自宅に安定したインターネット環境と学習環境が必要
また、静かで快適で集中できる学習スペースも必須。そのため、オンライン授業によってあらたに費用負担や手間などが増えてしまう可能性もあります。
オンライン授業と対面授業の比較
子どもが部活や習い事で多忙を極める場合など、好きなタイミングや隙間時間で視聴できるオンライン授業が適しています。
【教師側】オンライン授業の効果的なやり方
裏を返せば、オンライン授業は集団授業よりも個別指導との親和性が高く、授業効果が出やすいという側面があります。「勉強のための授業」「集団よりも個別」というポイントを押さえたオンライン授業であれば、満足度が高く学習目的が達成されやすいでしょう。オンデマンド配信を中心に、課題の提出を重視し、理解不足の生徒には補習の機会を与えるなどの工夫も有効です。
個別指導以外だとオンライン会議ツールを利用したグループディスカッションも効果的です。対面授業のグループディスカッションだと、物理的に席の近い生徒でグループを組むことが多く、グループ内での役割も固定化しやすく発言する生徒がいつも同じという風景がよく見られます。
一方、オンラインによるグループディスカッションだと、シャッフル機能でメンバーを振り分けることにより役割の固定化を防ぎ、発言の機会が増えると共に主体的に取り組む生徒が増加します。
【生徒側】オンライン授業の効果的な受け方や勉強法
スマートフォンでもオンライン授業は受けられますが、共有された資料や黒板の文字が認識しやすいよう、なるべくディスプレイが大きなPCやタブレットを利用した方が良いでしょう。
集中して学習できる環境を整えたら、学んだことが定着しやすくなるよう、ノートを取る、復習する、質問するといった、対面授業でもオンライン授業でも変わらない勉強の基本を実践することが大切です。
子どもが安心して学べるオンライン学習環境を作るには?
学校・学習塾の場合
オンライン授業の課題をしっかりと共有し、子どもとのコミュニケーションを積極的に行うことで、生徒の孤独感解消に繋がります。
保護者の場合
子どものオンライン授業のおすすめサイトやアプリ
スタディサプリ
スタディサプリには小学講座/中学講座/高校講座/大学受験講座/ ENGLSHと、小学生から社会人の英語学習まで網羅した幅広いカリキュラムが用意されています。中学講座からは動画授業見放題の「ベーシックコース」に加え、担当コーチが付きスケジュール作成や指導を行う「個別指導コース」があります。リクルートホールディングスの子会社であるリクルートマーケティングパートナーズが運営しています。
引用元: スタディサプリ公式サイト
小学講座/中学講座/高校講座/大学受験講座
ベーシックコース 月額2,178円、12か月払い21,780円(月当たり1,815円)
中学講座/高校講座/大学受験講座
個別指導コース(高校以降の名称は合格特訓コース)月額10,780円
・科目
小1~2 算数、国語
小3~6 算数、国語、理科、社会
中学~高校 算数、英語、国語、理科、社会
・無料体験など
14日間の無料体験あり(個別指導コースも含む)
東進オンライン学校
東進オンライン学校は毎週配信される授業を受ける形式になっています。授業を受けるだけでなく確認テスト、月例テストがあり理解度を確認することができます。小学部では実学年だけでなく1学年上のカリキュラムを選択することが可能。なお特定の講座・教科だけの申込みはできません。小学部は中学受験塾の老舗、四谷大塚が授業を担当。運営会社は東進ハイスクールを運営する株式会社ナガセです。
引用元: 東進オンライン学校公式サイト
小1~2 月額2,497円、12か月払い26,136円(月当たり2,178円)
小3~中3 月額3,762円、12か月払い39,336円(月当たり3,278円)
・科目
小1~2 算数、国語
小3~6 算数、国語、理科、社会
中1~3 算数、英語、国語、理科、社会
・無料体験など
14日間お試し入会あり。申込後14日以内に解約すると全額返金。
すらら
すららは無学年式なので先取り学習も戻り学習も可能。多くの塾や学校で導入されており、ゲーム感覚で子どもが自ら学びたくなる対話型アニメーション教材です。自動でつまずきが診断されて克服できるプログラムを搭載したドリルも用意があります。株式会社すららネットが運営しています。
引用元: すらら公式サイト
【入会金】
小中・中高5教科コース 7,700円
小中・中高3教科、小学4教科コース 11,000円
【利用料金】
〈毎月支払いコース〉
3教科(国・数・理・社)コース
小中コース、中高コース 月額 8,800円
4教科(国・数・理・社)コース
小学コース 月額8,800円
5教科(国・数・理・社・英)コース
小中コース、中高コース 月額10,978円
〈4か月継続コース〉
3教科(国・数・理・社)コース
小中コース、中高コース 月額8,228円
4教科(国・数・理・社)コース
小学コース 月額8,228円
5教科(国・数・理・社・英)コース
小中コース、中高コース 月額10,428円
・科目
小1~2 算数、国語
小3~6 算数、国語、理科、社会
中1~3 算数、英語、国語、理科、社会
・無料体験など
「すらら特別無料体験」【ページからレクチャー機能の一部を体験することができます。
まとめ
オンライン塾やデジタル教材も活用しつつ、子どもの勉強方法の選択肢を伸ばしましょう。