コミュニケーションスキル研修に使えるゲーム6選:短時間から長時間のものまで

コミュニケーションスキルは、ビジネスで必要不可欠な能力。しかし、コミュニケーションスキルを身につけるのは簡単ではありません。そこでおすすめなのが、コミュニケーションスキル研修です。社員が楽しみながらコミュニケーション能力を身につけられるゲームをご紹介します。

「コミュニケーションスキル」は新入社員から管理職まで幅広く求められる、汎用的なビジネススキル。
近年では権限委譲や自律的な働き方を前提とした「テレワーク」「ハイブリッドワーク」も進んでおり、より社員一人一人に「コミュニケーションスキル」が求められつつあります。
コミュニケーションスキルは、以下の4つの要素で構成されており、これらの総合的な力が重要なスキルであると言えます。
 
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そのため「コミュニケーションスキル研修」も実践的な研修の1つとして定着しつつあり、なおかつ研修の中に「ゲーム」を取り入れるケースも増えています。 今回はコミュニケーションスキル研修で使える面白いゲームを、全部で6個紹介。アイスブレイクにちょうどいい短時間のゲームから、ビジネスのエッセンスを詰め込んだ「ビジネスゲーム」まで1つ1つ解説します。

コミュニケーションスキル研修に「ゲーム」を使う目的とは

コミュニケーションスキル研修には、参加者が楽しく学べるように「ゲーム」を取り入れることがおすすめ。ゲームを使い、アイスブレイクをして打ち解け合い、ロジカルシンキングなどを鍛えることができます。
 
 

アイスブレイク、相互理解

まず研修を行うに当たっては、同じ研修に参加する仲間と打ち解けた雰囲気を作ることも大切です。アイスブレイクをし、仲間との相互理解を深める目的でゲームが使われることもあります。
これらのゲームは新入社員や中途社員が入ってきた際にも、打ち解けた雰囲気を作るために気軽に使いやすいので「便利」です。
 
 

ロジカルシンキング、クリティカルシンキング

ロジカルシンキングは情報を分類・整理して構造的にまとめ、解決策を検討すること。クリティカルシンキングは「そもそもの前提は正しいのか、目標達成に向けて他に検討すべきことは無いか」を仮説ベースで検討する批判的思考です。
 
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どちらか一方がより優れた思考法というわけではなく、両者は併用することでより研ぎ澄まされた思考ができるようになります。

ロジカルシンキング、クリティカルシンキングも身に付けることでよりコミュニケーションが円滑になります。聞く相手にとって分かりやすい説明ができるようになったり、MTGでより深い議論ができるようになるためです。
 
 

ビジネスゲーム

ビジネスゲームとは、ビジネスの現場で実践的に求められる考え方や行動を盛り込んだ「ゲーム」。ゲームを通じてビジネスで必要な「合意形成」や「マネジメント」「意思決定」などを疑似的に経験できます。

合意形成やマネジメントの1つ1つにもコミュニケーションスキルは当たり前のものとして求められます。そのためより実践的なコミュニケーションスキル研修を行うならば、ビジネスゲームを参加者にプレイしてもらうのは有効です。
ただし1プレイあたりの時間が長いため、研修のスケジューリングも事前に検討しておきましょう。
 
 

コミュニケーションスキル研修に使えるゲーム6選

コミュニケーションスキル研修に使えるゲームを6つご紹介します。短時間から長時間まで、様々な時間帯や目的に合わせて選べるようにしました。
 
 

【短時間:10分~】自分史ワーク:アイスブレイク向け

「自分史ワーク」は生まれてから今までを折れ線グラフで表し、これまで「どんな良いことがあったか」「どんな悪いことがあったのか」「どう生きてきたのか」を話すもの。
参加者が自分自身についての情報を共有することで、お互いの理解を深めることができます。

参加人数:2人以上
所要時間:10分以上
 
 

【短時間:10分~】嘘つき自己紹介:アイスブレイク向け

「嘘つき自己紹介」とは、コミュニケーションスキル研修で扱われるアイスブレイクの一つで、参加者が自己紹介をする際に、一つだけ嘘を含めることができ、他の参加者がその嘘を見抜くゲームです。
初対面の場合はもちろん、参加者同士が既に知り合いの場合でも、嘘を見抜くために、より深いコミュニケーションをすることができます。嘘を見抜く力を向上させることで、参加者の洞察力や判断力を養うことができます。

参加人数:3人以上
所要時間:10分以上
 
 

【中時間:10分~】レゴシリアスプレイ:相互理解向け

「レゴシリアスプレイ」とは参加者がレゴブロックを使って自己表現やチームビルディングを行う活動です。
参加者は与えられたテーマや質問に対して、レゴブロックを使って自分の考えやアイデアを表現し、他の参加者に対してそのテーマを語ります。
参加者が作品を通して自分の内面を表現し、他のメンバーはそのアウトプットを観察し、質問を行うプロセスで、それぞれが自分と他者の内面に気付くことができます。
よってレゴシリアスプレイは、個人の自己表現やアイデアの共有だけでなく、チームビルディングや問題解決にも活用されます。

所要時間は、具体的なワークショップの内容や目的によって異なりますが、一般的には10分以上から数時間にわたることがあります。
また参加人数は様々な面から多彩な質問が飛び交う方が望ましく、できれば3人以上が良いでしょう。
 
 

【長時間:90分~】野球のポジション当てゲーム:ロジカルシンキング等向け

野球のポジション当てゲームでは、参加者に配られた野球選手の名前と断片的な情報のみが記載されたカードをもとに「9人のメンバーとポジション」を当てるゲームです。
たとえば「センターはレフトより背は低いが、足はセンターの方が早い」といった断片的な情報を繋ぎ合わせ、他の参加者にも配られた別のカードとも照らし合わせながら、正しい答えを導き出します。

参加者は、お互いに質問をしたり、情報を共有したりすることで、コミュニケーション能力を向上させます。また、参加者同士が協力して、正しいポジションを当てることで、チームビルディングにも役立ちます。

参加人数:4~6名(1チーム当たり) 所要時間:90分程度
 
 

【長時間:90分~】NASAゲーム:ビジネスゲーム

NASAゲームは、チームメンバーと合意形成を行う協力型コミュニケーションゲーム。NASAゲームでは参加者は架空の宇宙船の乗組員として、地球から遠く離れた場所にいるという設定でゲームを進めます。

参加者は320km離れた母船に戻るために手元に残った15個のアイテムに優先順位をつけていきます。生き残るための最適な解決策を見つけることが目的です。たとえば「ロープは必要だけど、酸素ボンベよりは優先順位が低いであろう」「他の人間と遭遇する可能性は低いから信号用照明弾は不要であろう」などと順位付けを行います。
そして他の参加者とグループワークし、最終的な順位を決定します。このゲームにはNASAの公式回答も存在し、いわば「他の参加者と合意形成をしつつ、NASAの公式回答のように「論理的に正しい回答を導き出せるか」が問われます。

所要時間:90分程度
参加人数:4~5名(1チーム当たり)
 
 

【長時間:90分~】砂漠からの脱出:ビジネスゲーム

参加者が砂漠に取り残された状況下で、生き残るための最適な解決策を見つけるゲームです。NASAゲームの「砂漠版」で、優先順位付けするアイテムが12種類に絞られていたり、場所が「砂漠」であり地表近くの気温が50度にもなるといった設定が加わっています。

参加人数:4~5名(1チーム当たり) 所要時間:90分程度
 
 

まとめ

コミュニケーションスキル研修に使えるゲームを6つご紹介しました。ゲームを使うことで、コミュニケーションスキルを楽しく学ぶことができます。また、ゲームを通して、他の参加者との相互理解や協力関係を築くことができます。コミュニケーションスキル研修には、様々な目的や時間帯に合わせてゲームを選ぶことが重要です。ぜひこの記事を参考にして、コミュニケーションスキル研修にゲームを取り入れてみてください。