2024年に当メディア『在宅百貨』が行った調査では「在宅勤務経験者のうち、約半数が現在は在宅勤務を行っていない」ことも明らかに。

在宅勤務者は約半減。6割以上が「自宅」よりも「職場」勤務を好み、職場回帰の傾向が明らかに|ニュース|ニュースルーム|コクヨ
昨今多くの企業が在宅勤務を導入したことで、ワーカーにとって働き方の選択肢が増えるとともに、働き方が大きく変わりました。一方で、ワークライフバランスの取り方など新たな課題に直面しています。そこでこの度、コクヨ株式会社(本社:大阪市/社長:黒田英邦)のWebメディア「在宅百貨」では、在宅勤務の現状とその変化についての理解を深めるため、幅広い職業群にアンケート調査を実施しました。在宅百貨:https:
本記事では、テレワーク中のサボりの実態や原因、見抜く方法、防止策、生産性を高める具体的な方法を解説します。
テレワークで仕事の生産性は下がる?
たとえば2024年に行われた、日経BP 総合研究所 イノベーションICTラボ「働き方改革に関する動向・意識調査」(第10回)では、テレワークによって生産性が下がったと答えた人の割合は45.5%でした。
その反面、同調査では22.0%の人が「生産性が上がった」とも回答しています。どちらかと言えば「生産性が下がる」人が多数派ではあるものの、テレワークの実施状況によっては生産性が上がるケースがあると言えるでしょう。
テレワークのメリット・デメリット

テレワークは企業側・社員側にそれぞれメリットをもたらす働き方という一面があります。

・オフィス賃料の低下などに伴う「コスト削減」
・従業員のワークライフバランス改善に伴う「離職率の低下」
・遠隔で業務を進めることに伴う「緊急時での事業継続性の改善」
といったメリットがあります。従業員側には通勤の負担軽減やストレス軽減、ワークライフバランスの改善などのメリットがあります。
一方で企業側にとっては、テレワークの社員が増えるほど「社員のマネジメントが難しくなる」「情報共有が難しくなる」などデメリットもあります。
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社員のテレワーク継続希望率は高い?
そしてテレワークを実施している方に対してヒアリングした「継続希望率」は80.9%で高止まりしている傾向でした。
もっとも大手企業に絞っても、テレワーク実施率は4割を切っていることも事実です。つまりテレワークを実施し続けている企業での「継続希望率」は高いものの、全体としては出社回帰の傾向が強まっているのも事実でしょう。
当メディア『在宅百貨』の調査では『6割以上が「自宅」よりも「職場」で働くほうが好き』との調査結果もあります。少なくとも、テレワークの中でも在宅勤務については必ずしも全員にとって適した働き方とは限らないと言えるでしょう。

サボりが疑われる具体例

テレワーク中のサボりはなぜ起きるのか?
・作業環境の不備
・モチベーション低下
といった要因によって、テレワーク中のサボりは発生すると考えられます。もっとも「監視の目が無い」としても、適切な業務が割り当てられており、その業務の成果が評価に反映される人事的な仕組みがある場合、その従業員は自律的に働く可能性も高いでしょう。
つまりサボりを防止・改善する「生産性の可視化」や「勤務ルール」などが整備されていないことが、その社員のモチベーション低下に繋がっている可能性もあるでしょう。
テレワーク中のサボりを見抜く6つの方法

パソコンの操作ログや閲覧ログの確認

パソコンの操作ログは、テレワーク中に社員がどんな作業をしていたかを確認する方法の一つです。操作ログには、起動時間や終了時間、使用したアプリケーションやファイル、キーボードやマウスの操作回数などが記録されています。これらの情報をもとに、社員が実際に作業していた時間や内容を把握することができます。
もっとも操作ログの取得ツールは、マネージャーにとっては便利な反面、現場のメンバーには「監視されている」感覚を強く与えてしまうデメリットもあるため導入に当たっては慎重な判断も欠かさないようにしましょう。

社内システムの利用状況の分析
社内システムへのログイン状況の監視に加え、業務に使用する端末を「社用端末」に限定し、端末の位置情報を監視するのも良いでしょう。具体的には端末のGPSなどを利用して端末の位置を特定することが可能。社員が自宅やオフィス以外の場所にいた場合や、移動していた場合などを検知することができます。

勤怠管理システムの活用
勤怠管理システムは、テレワーク中に社員が出勤・退勤した時間や休憩時間などを管理するシステムです。社員が設定した勤務時間内にパソコンから離れている時間や頻度などを記録し、サボりや遅刻・早退などを検知することができます。具体的にはPCの利用開始・終了時間とPCログ、そして申告された勤怠時間を照合することなどで実際のテレワークでの働き方や実績などを検証します。

タスク管理ツールでの進捗確認
仕事の進捗状況は、目標や期限、担当者や優先度などを設定して管理するタスク管理ツールやプロジェクト管理ツールによってクラウド上で管理できます。
代表的な管理ツールには「Trello(トレロ)」と「Backlog(バックログ)」があります。
Trello(トレロ)はタスクをカード(かんばん方式)で、メンバー同士で管理したり共同編集することが可能なツール。「未着手」「着手中」「完了」などのステータスを作り、カードを進捗ごとに移動することで管理できます。Backlog(バックログ)はプロジェクトの「課題」を作成し、登録した課題ごとにメンバー同士でやり取りをしたり、進捗管理や締め切り設定が可能なツール。締め切りのみを設定してあとは「その課題に関する掲示板」のように使うことも可能ですし、ガントチャートを出力して細かく進捗管理をすることもできます。

メール送信ログの確認
メールの送信ログは、テレワーク中に社員がどんなメールを送っていたかを確認する方法の一つです。社員が業務に関係するメールを送っていたかどうかや、メールの内容や頻度に問題がないかどうかをチェックすることができます。

定期的な進捗報告の義務化
テレワークでの勤務体系や勤務ルールを整備することで、そのルールを守っていればある程度まで働き方は自由と定めるのも手です。
具体的には以下のようなルールの導入を検討すると良いでしょう。
・勤務時間や休憩時間、報告方法などを明確に定め、かつ報告を義務化する
・作業内容や成果物の提出を義務化し、マネージャーは提出物を定量的かつ定性的に評価する

テレワーク中のサボりを防止・改善するには?
テレワークの社員がより生産性を高めるには、サボりを防止・改善するための「マネージャーの役割」「社内ルールの見直し」も大切です。
コミュニケーションの強化

よってテレワークを行うならば、コミュニケーションを強化することもセットで重要です。オフィス勤務の時に比べ、1on1の機会を増やすのは一案です。
別の方法としては、常時リモートワークではなく「ハイブリッドワーク」の導入も良いでしょう。

生産性の可視化と人事評価制度の改定
たとえば部内のMTGや、各社員との1on1を通じて社員ごとに達成すべきKPIを定め、その達成度をBIツールを用いたダッシュボードなどで一元管理するのが一例です。すると社員ごとに生産性や目標の達成度が可視化されるため、出社勤務か否かといった働き方ではなく「成果」にフォーカスする文化が生まれやすくなります。
勤務ルールの明確化
またこうした勤務時間ルールや提出期限のルールを守れない社員に対しては、『テレワークを認めない』ないしは『在宅勤務は禁止だが、コワーキングスペースでの勤務は可』など働き方に一定の制限を設けるのも良いでしょう。
テレワークで生産性を向上させるマネージャーの役割
つまりマネージャーの役割は、
・テレワークを望む社員はテレワークを継続できる仕組みを作る
・出社回帰を望む社員は出社回帰できる状況を作る
・ハイブリッドワークの仕組みを作り、働き方の異なる社員同士が交流できる時間も作る
ことだと言えるのではないでしょうか。
たとえばテレワークを望む社員に対して、一定程度の在宅勤務を認めつつも、コワーキングスペースやサテライトオフィスの利用を推奨するのも一案です。
コワーキングスペース・サテライトオフィスは、自宅やオフィス以外の場所で仕事ができる施設です。これらのスペースの活用には、以下のようなメリットがあります。
・作業環境や設備などを提供することで、仕事の効率や快適さを向上
・他の社員や他社の人と交流する機会を提供することで、情報共有や学習、創造性などを促進
・自分の好きな場所や時間に仕事ができる選択肢を増やすことで、働き方の多様性や満足度を高められる

たとえばコクヨでは渋谷ヒカリエの8Fに位置するワークラウンジ、Creatve Lounge MOVを展開しています。キャリアも国籍も異なる会員の方々が集い、緩やかなコミュニティや協働が生まれる空間となっています。実際にMOVを訪れると、やはりテレワークだけでは得られない「情報共有の機会」「学習機会」が得られ、強い刺激を得られます。
【潜入リポート!#11】会話が生まれるコワーキングスペース!Creative Lounge MOV に潜入! -
在宅百貨編集部員が、オフィスと自宅以外のさまざまなサードプレイスに潜入し、その様子をリポートします! 第11回では、渋谷ヒカリエの8Fに位置するワークラウンジ、Creatve Lounge MOV に潜入!ぜひご覧ください!
まとめ
企業側と社員側にそれぞれテレワークは導入メリットがあるものの、社員側が自ら出社回帰を望むケースも珍しいものではありません。
一方でテレワークを完全に廃してしまうと、テレワーク継続希望の社員の生産性を大きく損なうことになる上、本来は企業側が得られるテレワークのメリットも無くなります。 今後もテレワークを会社の重要な制度として継続するには、サボりを防ぐ工夫と生産性向上の取り組みをバランスよく実施する重要性を全社員が認識する必要があるでしょう。