テレワークでのWEB会議に役立つ「スピーカーフォン」おすすめ5選と性能比較

テレワークでのWEB会議に役立つ「スピーカーフォン」の選び方とおすすめ商品をご紹介します

テレワークやリモートワークが増えてきた今、WEB会議を行う機会も多くなっています。しかし、安価なノートPCなどの場合、内臓されているスピーカーやマイクでWEB会議を行うと、音割れしたりハウリングの原因になってしまうことも。

そこで、スピーカーとマイクが一体化した「スピーカーフォン」の使用をおすすめします。この記事では、スピーカーフォンの選び方とおすすめの商品をご紹介します。

なお、筆者も実際、先日タブレットに内蔵されているスピーカーとマイクで複数人のWEB会議を行っていたところ、出席者から「ハウリングがする」と指摘を受けることに。試しに自分のマイクを切ったところ、ハウリング音がなくなったため、慌てて本記事で紹介しているスピーカーフォンを購入。その後は快適にWEB会議を行えています。
 
 

テレワークでのWEB会議は「耳」が疲れる

テレワーク中のWEB会議では、相手の声がより聞き取りやすいようにイヤホンを使っている方も少なくないのでは。しかし、イヤホンは耳が疲れる、その疲れがWEB会議の苦痛に繋がりがちというデメリットがあります。
 
 

イヤホンでの会議の場合:何時間もイヤホンを付けたままになりがち

イヤホンは耳に直接音を伝えるので、音質は良いですが、長時間付けていると耳が痛くなったり、圧迫感や不快感を感じたりすることがあります。
 
 (18086)

マイク付きイヤフォンもありますが、有線接続だとケーブルが絡まりやすいというデメリットも。また、イヤホンは周囲の音を遮断するため、自分の声が聞こえにくくなります。これは自分の声量や話し方に影響を与える可能性があります。

スピーカーフォンなら一台でマイクとスピーカーを兼ねる

そもそもスピーカーフォンとは、スピーカーと集音マイクの機能が備えられたハンズフリー通話が可能なアイテム。耳に負担をかけずに自由に動くことができ、相手の声も聞こえやすく、自分の声もクリアに伝えることができます。

また、個人でも複数人などでも使用可能なため、さまざまなWEB会議のシーンに合わせることが可能。ノイズキャンセリングやエコーキャンセリングなどの機能で雑音やエコーを抑えることもできます。
 
 

WEB会議に役立つ「スピーカーフォン」おすすめ5選

では、WEB会議に役立つおすすめのスピーカーフォンをご紹介します。
 
 

audio-technica AT-CSP1

audio-technicaのAT-CSP1は手のひらサイズという小型ながら、エコーキャンセラー、ミュート機能、音量調整などの機能もしっかり備えたスピーカーフォンです。もちろん複数人での使用も可能。

・メーカー:audio-technica
・モデル名:AT-CSP1
・定価:5,940円
 
 

ヤマハ YVC-330

ヤマハのYVC-330は価格が比較的高価。しかし、オープンスペースであっても快適にWEB会議ができる「SoundCap」機能を備えており、周囲の雑音を自動でカット。さらに発言していない場合はマイクがミュートになったり、スピーカーの音量も自動で調整してくれるなど、機能性に優れています。

・メーカー:ヤマハ
・モデル名:YVC-330
・定価(希望小売価格):63,000円
 
 

アイリスオーヤマ CMS 101 B

アイリスオーヤマのCMS-101-Bはエコーキャンセリング機能、ノイズリダクション機能を搭載しているため、キーボード音を含むノイズ音が抑制されるのが大きな特徴。また、USBケーブル接続もしくはBluetooth接続のどちらかを選べるところも魅力的です。

・メーカー:アイリスオーヤマ
・モデル名:CMS 101 B
・定価:6,730円
 
 

Anker A3301

AnkerのA3301はZoom ミーティング認証を取得しており、Zoomで非常に快適にWEB会議が可能。もちろん、ほかのツールでのWEB会議にも使用できます。なお、無指向性のマイクが6つ搭載されているため、360度全方向からの音声を集音可能。つまり、複数人でのWEB会議にも対応できます。

・メーカー:Anker
・モデル名:A3301
・定価:13,990円
 
 

多摩電子工業 T-SK95

「毎日WEB会議をするわけではないからあまり高価なものを買いたくない」といった場合にぴったりなのが多摩電子工業のT-SK95。価格は本記事で紹介した中でももっとも安いものの、しっかり集音し、エコーキャンセル機能もついているコスパに優れた製品。小さいので持ち運びも可能で、クリアな音が聞こえると評判です。

・メーカー:多摩電子工業
・モデル名:T-SK95
・定価:2,380円
 
 

Google Meetでスピーカーフォンを実際に使って性能比較

せっかくの機会なので、今回はGoogle MeetのWeb会議で2種類のスピーカーフォンを使って使い勝手や音質などを比較してみました。
 
 (18264)
具体的には、記事内でもご紹介したオーディオテクニカのスピーカーフォンと、中国製の輸入品(ノンブランド)を比較してみます。
 
 

比較するスピーカーフォン:オーディオテクニカと中国製の輸入品

 (18268)

筆者が購入したのは、本記事内でも紹介したオーディオテクニカの「AT-CSP1」。スピーカーフォンとしては比較的安価で、定価としては6000円弱。ECサイトによっては5000円前後で販売しているケースもあります。ちなみにUSBケーブルは2種付属しています。USB Type-Cも付属するためタブレットなどからWeb会議に参加する際にも使えそうです。

比較対象としたのは、2年ほど前に中国からの輸入で購入したこちらのスピーカーフォン。いわゆる「ノンブランド品」であり、価格は2000円ほど。改めて型番を確認しようと当時の販売ページを辿ったところ、商品ページ自体が消えていました。
 
 (18271)

2年間ほど製品を使用し、概ねの会議では順調に通話できている感覚はありました。一方でWeb会議で「自分が話している声が相手にどう聞こえているか」や「スピーカーフォンを変えるとどれくらい音質が良くなるのか」は意外と自分自身では分からないものです。

時折、相手の声が聞こえづらく感じたり、反対に「ハウリングしてる」「聞き取りづらい」との指摘を受けることもあったため、新たなスピーカーフォンを購入して比較してみた次第です。
 
 

パソコンとスピーカーフォンの接続手順

 (18275)
パソコンとスピーカーフォンの接続手順は極めて簡単。パソコンのUSBポートと本体を繋ぐだけ。オーディオテクニカの「AT-CSP1」は付属のUSBケーブルを使用し、中国のノンブランド品は本体とケーブルが一体なのでそのまま差すだけ。

もちろんスピーカーフォンを接続すれば、Google Meet側でも音声デバイスとして接続した端末を利用できるようになります。別途でアプリケーションなどをインストールする必要もありません。
 
 

オン・オフのやり方

 (18279)
ミュートはスピーカーのボタンをタップするのみ。この操作性はオーディオテクニカのスピーカーフォンでも、中国のノンブランド品でも変わりません。
 
 (18282)
ただしオーディオテクニカのスピーカーフォンであれば、ミュートにしないまでも「音量を大きくしたい、小さくしたい」際にスピーカーフォン本体のダイヤルを操作することで音量コントロールが可能。この機能は極めて便利です。
 
 

音質は?

音質はオーディオテクニカの「AT-CSP1」の方が極めて優れています。無論、Web会議の音質はその会議に参加している個々人の通信環境にも左右されるため一概には言えませんが、ノンブランド品よりもオーディオテクニカの「AT-CSP1」の方が音声が明瞭に聞き取れるケースが多いです。

またWeb会議では相手の音量がバラバラであるケースも多いです。音が大きい人が話しているときは音量を下げ、音が小さい人が話しているときは上げるといった細かな調整がスピーカーフォン1つでできるため便利。 スピーカーフォンとしての音声周りの使い勝手の良さは、両者には非常に大きな差がありました。
 
 

スピーカーフォンの選び方

ではあらためて、スピーカーフォンの選び方について細かく解説します。
 
 

指向性

指向性とは、スピーカーフォンがどの方向からの音声を拾うかということ。たとえば「無指向性」ならばすべての方向から集音するため、大人数の会議や、自分が動きながら会議する場合に向いています。
一方、テレワークの際にひとりで利用する場合は「単一指向性」、つまりひとつの方角からの集音感度が高いスピーカーフォンが便利でしょう。
 
 

ノイズキャンセリング機能

ノイズキャンセリング機能とは、スピーカーフォンが周囲の雑音を除去する機能。この機能があると、相手に自分の声がクリアに聞こえますし、自分も相手の声が聞きやすくなります。ノイズキャンセリング機能は、周囲の環境に応じて自動的に調整されるものや、手動で設定できるものがあります。

ノイズキャンセリング機能は、WEB会議において非常に重要な機能です。特に、自宅やカフェなど、雑音が多い場所でWEB会議を行う場合には必須です。
 
 

Bluetooth接続が可能か否か

Bluetooth接続できるスピーカーフォンの場合、ケーブルが不要でより持ち運びやすく、複数のデバイスも同時に接続できるというメリットがあります。
ただし、Bluetooth接続は電波干渉や距離などによって切れたり、遅延したりすることも。そのため、安定した通話を優先する場合には、USB接続などの有線接続を選ぶことも考えましょう。
 
 

まとめ

今回はテレワークに便利なスピーカーフォンを5つ紹介したうえで、そのうち「オーディオテクニカ」製のスピーカーフォンと中国輸入のノンブランド品を実際にGooge MeetのWeb会議で利用。その使い心地などについても比較してみました。

繰り返しではありますが、テレワークのWeb会議の音質や通信品質は「その会議に参加しているメンバーの通信環境」にも大きく左右されます。
ですが、少なくとも筆者が検証した限りではやはり良いスピーカーフォンを使うと「相手の声が明朗に聞き取りやすい」「音量の調整がスピーカーフォン本体のダイヤル操作のみでできる」などメリットが多数ありました。

Web会議で「自分が話す声が相手に聞き取りやすいか」は、自分の側では中々意識しづらいものです。しかし、もしも相手から「聞き取りづらい」「ハウリングしている」といった指摘を受けたならばスピーカーフォンを買い替えてみることをおすすめします。