しかし、テレワークには、コミュニケーションの減少や、仕事とプライベートの線引きが難しい、そもそもテレワークに向いていない業種もあるといったデメリットもあります。
テレワークとは
テレワークとは、「tele=離れた場所」と「work=働く」が合わさってできた言葉。直訳では「遠隔勤務」です。
テレワークの種類は3つ
テレワークには、自宅で仕事をする「在宅勤務」、出先で仕事をする「モバイルワーク」、小規模オフィスなどで仕事をする「サテライトオフィスワーク」があります。
アフターコロナにおいて「在宅勤務」を取りやめる企業は増加傾向にあります。一方、たとえば「在宅勤務は不可だが、外回りの際にカフェやコワーキングスペースで業務をするのはOK」という場合、会社はテレワークそのものにはOKを出していることになります。
このように捉えると、テレワークは2023年現在でも非常に身近に感じられる働き方ではないでしょうか。
なお、テレワークの勤務形態については以下の記事でより詳しく解説しているので参考にしてください。
「テレワーク」とは?在宅勤務とは実はイコールではない - メリット/デメリットや勤務形態解説 -
「テレワーク」とはteleとworkを組み合わせた造語で、時間と場所の制約を受けないワークスタイルを指します。テレワークは大きく分けて「在宅勤務」「モバイルワーク」「サテライトオフィス勤務」の3種類。本記事ではテレワークの種類と働き方について解説します。
【図解】テレワークに向く仕事・向かない仕事
分かりやすいようにYES/NOで答えるだけで、その業務がテレワークに適しているか否か判断できるチャートを作りました。
なお最終的には「テレワークに適する」「出社勤務に適する」の二択となり、後者の「出社勤務」にはハイブリッドワークを含みます。
たとえば「指示なしでも動ける仕事」であり「セキュリティのリスクが小さく」「成果が目に見えて評価しやすく」「紙の書類をあまり扱わない」ならばテレワークに適していると言えるでしょう。一方で「紙の書類を多く扱う」場合、テレワークだと会社の書類を持ち出すことになるリスクがあります。よって「出社勤務」に適するでしょう。対面での打ち合わせが多い場合も出社に適します。なお繰り返しではありますが、ここでの「出社勤務」とは必ずしも週5の出勤を意味しません。ハイブリッドワークも広義の出勤として「出社勤務」に含んでいます。
向く仕事
向かない仕事
テレワークの普及状況と継続・廃止に関する議論
また、後述しますが、GAFAを中心とする米テック企業のリモートワーク廃止、縮小の動きもつづいており、世界的に見れば出社回帰が起こりつつあります。
テレワークを取り入れている会社の割合は?
一方、東京都が2023年2月に発表した「テレワーク実施率調査結果」の1月の調査結果を見ると、テレワーク実施率は51.7%。この2つのデータを見比べてみると、都内のテレワーク実施率は依然として高いため、地方企業を中心に、テレワークの廃止が相次いでいるということが分かります。
企業のテレワーク減少傾向については以下の記事で解説しているので参考にしてください。
テレワークは廃止?継続?アフターコロナにおける在宅勤務のメリット・デメリット -
新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、多くの企業がテレワークを導入しました。しかし、ワクチン接種の進展や感染状況の改善に伴い、テレワークを廃止するか継続するかという選択が迫られています。テレワークは働き方改革の一環として、生産性やワークライフバランスの向上に貢献するというメリットがありますが、一方でコミュニケーションや管理の課題や、メンタルヘルスやセキュリティのリスクというデメリットも存在します。
テレワークは廃止すべき?
例えばXの運営会社を買収したイーロン・マスク氏は買収後に従業員に宛て、「今度リモートワークは許可しない」というメールを送信。背景にはX(当時Twitter)が人件費により大きな損失を出していることもありましたが、買収してすぐに在宅勤務を禁止したことは大きな話題になりました。
国内企業に目を転じると「感染症対策のみ」を目的にテレワークをしていた企業ほど、出社回帰に積極的とは言えるでしょう。国内企業における「アフターコロナにおけるテレワーク」の意義はこちらのインタビュー記事で詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてください。
ワーケーションの先人から学ぶ「アフターコロナで出社回帰する企業は”勿体ない”」理由 -
コロナ禍で一気に増えた企業のテレワークやワーケーション。アフターコロナとなったいま、企業のテレワークの見直しの分岐点となっています。コロナ後のテレワーク、ワーケーションのあり方について、ワーケーションの先人から話を聞きました。
「ハイブリッドワーク」の浸透に期待が高まる
一方でテレワークは、社員にとっては「コア業務に集中しやすい労働環境」でもあり「テレワーク比率を0%にする」ことは生産性にも悪影響を与えます。
よってテレワークと出社を週に数日ずつ組み合わせる「ハイブリッドワーク」の浸透は期待されるでしょう。
ぜひさきほどのチャートで「出社勤務に適する」という回答が出た方は、出社を前提としつつも「週何日程度のテレワークであれば無理なく組み合わせることができ、かつ生産性も上がりそうか」を検討し、自分の業務を棚卸してみましょう。
テレワーク導入や継続における重要な点
・社内制度の見直しや刷新
・セキュリティ対策
・ビジネスチャットや勤怠管理システムの導入
社内制度の見直しや刷新
たとえば、テレワーク対象者や条件を明確にしたり、労働時間や休憩時間を管理するなど。また、テレワークは成果が評価されにくいという一面もあるため、評価方法を定めたり研修を実施することも大切です。
セキュリティ対策
ビジネスチャットや勤怠管理システムの導入
テレワークで得られるメリットとは?
企業側のメリット
また、社員のQOL向上により、生産性が上がる可能性も考えられます。
社員側のメリット
こうしたことにより、時間的にも金銭的にもプライベートに割ける時間が増えるでしょう。