仕事を「サボりたくなる」原因とサボりを防止する働き方や業務の進め方の例

仕事をサボりたくなる瞬間は誰にでも訪れます。しかし、その背後には様々な原因があり、それを理解することでサボりを防止し、より生産的な働き方を見つけることができます。

在宅勤務やテレワーク、ハイブリッドワークなど「自律的に働くこと」が前提のワークスタイルが一般的に定着しつつあります。
一方でビジネスパーソンも人間であり、仕事を「サボりたくなる」瞬間は誰にでもあります。しかし、これが頻繁に発生すると「自律的に働くこと」を前提としたワークスタイルに対する周囲からの信頼を失ってしまうでしょう
 
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そこでこの記事では、仕事をサボりたくなる原因とその対策について詳しく解説。サボリを防止するために試すべきこともご紹介します。
 
 

仕事を「サボりたくなる」原因とは?

仕事を「サボりたくなる」原因には「仕事の目標や目的が明確になっていない」といったことが一例として挙げられます。
逆に言えば、タスクが明確化されていない業務を在宅勤務やハイブリッドワークで行うのは難しく、無理にテレワークをしても「サボり」が発生するだけと言えるかもしれません。
より詳しく1つ1つ見ていきましょう。
 
 

【1】仕事の目標や目的が明確になっていない

仕事の目標や目的が不明確であると、自分の仕事がどのように会社のビジョンに貢献しているのかを見失いがち。これはモチベーションの低下につながり、結果として仕事をサボりたくなる気持ちに繋がります。
つまり「自律的に働く」「周囲の監視の目がなくともサボることをしない」ためには、仕事の目標や目的、KPIなどを具体化しておく必要があるでしょう。
それらが不明瞭な場合は、もう少し社内のメンバーとコミュニケーションが必要かもしれません。
 
 

【2】配属や業務内容に適性がない

個人のスキルや興味が仕事内容と合致していない場合、仕事への情熱を感じることが難しくなります。適性がないと感じる仕事はストレスの原因となり、サボりたいという衝動に駆られることがあります。
この場合は、配属や業務内容に「もう少し関心を持つことができないか」自分自身の努力も必要です。どうしても関心を持てず、適正も無いと感じるならば転職も視野に入るでしょう。
 
 

【3】職場環境が悪い

職場の人間関係や環境が悪いと、オフィスに行くことや、遠隔であってもコミュニケーションをすること自体がストレスになり得ます。
たとえば「上司があまりにも高圧的で、分からない点を分からないと質問することさえ許されない空気がある」といった場合、業務を思うように進めることも不明点を解消することもできず「サボるしかない」となってしまうことがあるでしょう。
この場合は、その「高圧的な上司」ではない他の上司に現状を相談し、解決策を練ることも大切です。他の人への相談もできない環境の場合は、単に「その職場が自分に合っていない」というケースもあるかもしれません。
 
 

【4】仕事とプライベートの切り替えがうまくできない

仕事とプライベートの境界線が曖昧になると、常に仕事のことを考えてしまい、疲労が蓄積します。十分な休息が取れないことで、仕事をサボりたくなる原因となるでしょう。
適切にオンとオフを切り替えることが大切です。オン・オフの切り替えについてはこちらの記事を参考にしてください。

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仕事を「サボりたい」と感じた際に試してみるべきこと

仕事を「サボりたい」と感じてしまったときには、働く「場所」「時間」をそれぞれ変えられないか検討してみるのもおすすめです。
「場所」と「時間」が変わると、仕事の環境自体が大きく変わるため気分転換やリフレッシュになります。また人間関係が原因で「サボりたい」場合、時間・場所が変われば人間関係にも変化が出る可能性があります。
 
 

働く「場所」を変える:テレワーク、ワーケーションなど

まずは働く「場所」を変えてみましょう。具体的にはオフィス出社ではなく、コワーキングスペースでテレワークをしたり、観光地や地方でワーケーションをすることが挙げられます。

・オフィス環境
・オフィスでの人間関係
など、ビジネスパーソンが「サボりたい」と感じてしまう原因は人それぞれです。いずれにしても「場所」が変わるだけで、大きく仕事への意識も変わり、クリエイティブな発想が湧くことも少なくありません。

ちなみに在宅百貨のメンバーは、たとえば長崎県でのワーケーションの経験があります。
 
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こちらは長崎空港内にあるコワーキングスペース「coto Nagasaki Airport」。到着時などに仕事をし、観光を楽しみ、現地の公共図書館などで仕事をするといったスケジュールで、非日常と仕事を両立することができます。

またワーケーション先のコミュニティマネージャーと交流することは、地方でのビジネスの足掛かりにもなります。こちらの記事でワーケーションのレポートをより詳しく公開しています。
長崎空港でテレワーク!長崎県・大村でのワーケーション実践記:市内観光も -

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テレワークスポットとして現在注目を集めている長崎空港。今回は長崎空港でテレワークしてから、市内で観光を行うワーケーションの様子をつづったレポートをご紹介します。

働く「時間」を変える:フレックスタイム制や週休3日制など

働く「時間」を変えるのも良いでしょう。
具体的にはフレックスタイム制で出社時間をずらしたり、勤務先に制度が導入されている場合「週休3日制」を利用するのも良いでしょう。
 
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週休3日制には、休日だけが増える給与維持型と、4日間の働く時間が増える労働時間維持型と給与が減る給与減額型があります。たとえば減給になっても良いので週4日の勤務に切り替えたい場合は「給与減給型」を選ぶ場合があります。

働く時間帯をずらしたり、働く日数自体を減らすことで従来の仕事の環境が大きく変わるため、またフレッシュな気持ちで仕事に取り組めるかもしれません。

週休3日制について詳しくは以下の記事で解説しているので参考にしてください。
「週休3日制」は導入すべき?メリット・デメリットや導入企業例、検討すべきこと -

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週休3日制は、仕事とプライベートのバランスをとる新しい働き方。しかし本当に効果的なのでしょうか?週休3日制のメリットやデメリット、導入企業の事例、検討すべきことなどを紹介します。

社員が仕事を「サボる」ことで発生する問題も把握しておこう

働く「場所」「時間」などの工夫をせず、周囲にも相談せず、単に「社員が仕事をサボる」ことは、勤務先に少なからず問題を与えることになります。
最悪の場合は、サボりが処分の対象にもなり得ます。仕事をサボることで発生する問題も把握しておきましょう。
 
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会社全体の生産性の低下、モチベーションの低下

仕事をサボることは、個人だけでなく、会社全体の生産性にも影響を与えます。自分自身に割り振られているタスクの進捗が遅れることで、そのタスクに紐づいた別の社員のタスクも遅れていきます。
連鎖的に複数の社員のタスクの進捗が遅れることによって、会社全体の生産性が低下します。他の社員のモチベーションを低下させてしまう場合もあるでしょう。
つまり「サボる」ことは会社に極めて大きな悪影響を与えます。本当に休息を取りたい場合は、有給休暇を取得するか、働く「場所」「時間」を工夫するか、高い生産性で自分のタスクを終えた上で時間を作り出して常識の範囲内で休みましょう。
 
 

サボりに対する処分が必要な場合も

サボりに対して会社側から処分が必要になることもあります。 サボりの程度が軽い場合は厳重注意や反省文の提出程度の処分が一般的ですが、悪質性が高い場合は懲戒処分や退職勧奨、懲戒解雇といった処分が必要になります。
懲戒処分や解雇によって、会社側が自身の後任を採用することとなった場合「採用広告の支出が増える」「採用が決まらない場合、他の社員の負担が増える」といったデメリットも副次的に発生します。総じて「サボり」は周囲に悪影響を与えるといえるでしょう。
 
 

「サボり」を防止する働き方や業務の進め方の例

「サボり」は周囲に極めて悪影響を与えるため、やはり可能な限り「サボり」を自ら律する形で働くのが望ましいでしょう。「サボり」を防止する働き方や業務の進め方の例を紹介します。
 
 

業務進捗を可視化する

業務の進捗を可視化し、その日その日に終わらせるべき仕事を明確にしておくことがまずおすすめです。
たとえば一つのプロジェクトに取り組んでいて、そのプロジェクトを達成するには「成果物A」から「成果物C」までが必要だとします。
 
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自分ひとりで、成果物A~Cを作り切るのは難しいでしょう。しかし成果物Aに紐づく「タスク A-1」程度であれば、1日しっかり頑張れば完成することができるかもしれません。

・今日の目標は「タスク A-1」を終わらせること
・タスク A-1を終えたら次はタスク A-2の工数見積もりが必要だけど、その仕事はカフェや自宅でもできる。上司に許可をとったうえで、残りの仕事は在宅勤務でやろう

といった形で工数整理ができると、サボるというよりは「タスク A-1を終わらせること」に自然と気が向くはずです。
 
 

勤務ルールを見直す

勤務ルールを見直し、より効果的かつ効率的な働き方を探ることも大切です。
たとえば既に自社にフレックスタイム制や週休3日制が導入されているのに、自分自身がその勤務ルールを利用しておらず、消耗しているならば思い切って「週休3日」制度を使ってみるのも良いでしょう。
それらの勤務ルールが無いならば、上司との1on1面談などで勤務ルールについて相談してみるのもおすすめです。
 
 

まとめ

人は「仕事をサボりたくなる」時もあるものです。しかし働く「場所」「時間」を変えるだけで、大きく仕事への意気込みが変わることもあります。
またサボりが周囲に与える悪影響を理解していれば、仕事を「サボる」のではなく「生産性高くこなしたうえで、生まれたスキマ時間に常識の範囲内で休む」といった形に考え方が変わることもあります。
サボりは会社全体に大きな悪影響を与えます。「サボる」のではなく「働き方を変える」ことを意識してみましょう。

以上、コクヨが運営するテレワークメディア「在宅百貨」がお届けしました!