仕事をしすぎ?働きすぎの状態を示す5つのサインとオーバーワークを改善するコツ

現代社会において、仕事に追われる日々を送っている人は多いのではないでしょうか。しかし、頑張りすぎて心身ともに疲弊してしまうのは本末転倒。この記事では、働きすぎの状態を示す5つのサインと、オーバーワークを改善するためのコツをご紹介します。

「テレワーク」「在宅勤務」「ハイブリッドワーク」など、ビジネスパーソンにとって自由度が高い反面、自律的な管理や責任感が問われるワークスタイルが広がりつつあります。
すると責任感が高じてついつい、働きすぎてしまう人もいるでしょう。多くの人が自分自身が働きすぎかどうかを見極めるための明確なサインを知ることなく、日々の業務に追われがちです。
そこでこの記事では、働きすぎの状態を示す5つのサインを解説。オーバーワークを改善するためのコツもご紹介します。
 
 

仕事をしすぎ?働きすぎの状態を示す5つのサイン

「働き過ぎかどうか」は、自分ではなかなか気づけないもの。仕事をしすぎたときに出がちな5つのサインをご紹介します。
 
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【1】平日も休日も常に仕事のことを考えてしまう

仕事のことを離れてリラックスする時間にも「あのタスクの進捗はどうなっているだろうか」など常に仕事のことが頭をよぎるのは、働きすぎのサインかもしれません。
ビジネスパーソンの方の中には、仕事と私生活を「バランスをとるべきもの」と捉える方と「境界線をあいまいにしたうえでどちらも豊かにすべきもの」と捉える方がいます。
 
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仕事と私生活の境界があいまいなのが「ワークライフ・インテグレーション」。両者を切り分けたうえで、バランスをとるべきものと捉えるのが「ワークライフ・バランス」です。

ワークライフ・バランスを重視する方も、この記事をお読みの方の中には多いでしょう。仕事と私生活を切り分けたいのに、私生活で仕事のことばかりを考えてしまうのは「仕事をしすぎ」のサインです。
思い切って休みを取るか、働き方を変えることを検討すべきタイミングかもしれません。
 
 

【2】仕事への情熱が薄れ始めている

もともと情熱を持って取り組んでいた仕事に対して、感じる喜びや達成感が徐々に失われていくことも、オーバーワークのサインのひとつ。その仕事は本来は熱意が感じられる、自身にとって楽しい内容だったはずです。
仕事への興味が薄れ、毎日を義務感で過ごしているようであれば、注意が必要でしょう。
 
 

【3】集中力が低下している

働きすぎで疲労が蓄積すると、いつもなら簡単にできるタスクでも集中力が落ちてしまいがち。本当はサクサクとこなせるはずの仕事が妙に進まなかったり、普段なら湧いてくるはずのアイデアが湧いてこないという時は「仕事をしすぎ」かもしれません。
 
 

【4】頑張っているのに仕事の質が下がりがち

頑張っているのに仕事の質が下がって、思うような成果が出せなくなっているときも「働きすぎ」かもしれません。たとえば営業職であれば「テレアポなどの件数を増やしているのに思うように商談に結びつかないことが増えていないか」「営業先との商談で思うように積極的な提案が浮かんでこないことがないか」などを振り返ってみると良いでしょう。
 
 

【5】仕事を先延ばしにしがち

オーバーワークによりタスクをこなす余裕がなくなり、仕事を後回しにすることが増えることがあります。1つ1つの仕事に向き合い、優先度や着手する順番を頭の中で整理していると「先延ばしにする仕事」は必然的に減ります。
つまり、あまりにも仕事が多く、仕事の優先度の整理ができないままに「仕事がたまり続けている」状態かもしれません。
 
 

働きすぎでオーバーワークとなりがちなよくある原因

では、なぜ働きすぎになってしまうのでしょうか。よくある原因をご紹介します。
 
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複数の人でこなすべき仕事量を引き受けている

一人で多くの責任を担うことは、ストレスの大きな原因となりえます。チームで分担すべき仕事を一人で抱え込んでしまうことが、オーバーワークへ繋がってしまうことも。
複数の人でこなすべき仕事量を引き受けることとなる、よくある原因は「離職者の増加」や「仕事の割り振りがうまくできず、自分でやった方が早いと責任者が仕事を抱え込んでしまう」というものです。離職者の増加は採用強化、仕事の割り振りの見直しはタスクの棚卸をまず行うことで徐々に解消できるでしょう。
 
 

完全な休みを取れていない

十分な休息や休暇が取れていない状態が続くと、身体と精神の両方に負担がかかります。これが継続すると、疲労が蓄積され、働く意欲が失われがちになります。
一日の労働時間は、労働基準法で定められています。土日祝を問わず延々と働き続けるといった働き方は避けましょう。
1日の労働時間って労働基準法上は何時間まで?基準と上限、注意点:在宅勤務はどう管理する? -

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1日の労働時間は労働基準法によって定められています。この記事では、その基準と労働時間の上限を解説します。

付き合い残業や長時間労働が評価される「社風」がある

付き合い残業や長時間労働が評価される「社風」がある場合、どうしても人付き合いの中で、それに抗うことが困難になります。その社風がある中でも、労働基準法の範囲内での勤務を意識するのが良いでしょう。
それでもなお長時間労働や付き合い残業が、実質的に強要に近いレベルで発生する場合、転職も視野に入るかもしれません。
 
 

働きすぎやオーバーワークを改善するコツ

最後に働きすぎ(オーバーワーク)を改善するコツをご紹介します。
 
 

労働時間の適正化

働く時間が長くなっている場合、過度な労働時間を見直すことが重要です。1日の労働時間は労働基準法で定められているため、まずはその労働時間の中での生産性を高めることを目指しましょう。
加えて自身の働き方、プライベートに関する考え方が「ワークライフ・バランス」「ワークライフ・インテグレーション」のどちらに近いかも明確にすると良いでしょう。仕事と私生活の境界を曖昧にするか、明確に切り分けるかを判断することで、自ずと労働時間も働き方も今後変わり得ます。
 
 

仕事の振り分けを見直す

タスクの優先順位を設定し、できるだけ仕事を他のチームメンバーと分担することも負担の軽減に役立ちます。過剰な責任から解放されることで、より集中して重要な仕事に取り組むことができます。
 
 

フレックスタイム制など働き方の自由度が高まる仕組みの導入

フレックスタイム制など、働き方の自由度を高めることでオーバーワークを防ぐことが期待できます。
 
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ほかにも、コアタイムのないスーパーフレックスや、時間や場所にしばられないウルトラワークなどもおすすめ。働く時間や働く場所を好きに決めることはストレスの軽減に繋がるでしょう。

一方、日本のテレワークの生産性は世界10か国(日本、米国、ブラジル、メキシコ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、中国、インド)の中で最下位というレノボ・ジャパンの調査結果もあり、働き方についてまだまだ課題があるのは事実です。

なお、テレワークの生産性については以下の記事で解説しています。
テレワークで生産性は上がる?下がる?国内の各種調査例や海外との比較を通じて解説 -

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テレワークは本当に生産性が下がるのでしょうか?この記事ではテレワークの生産性についてさまざまな調査例を紹介。海外の事例を紹介しながら解説します。

まとめ

働きすぎやオーバーワークは、多くのビジネスパーソンが直面する問題ですが、上記のサインを見極め、適切な対策を講じることで、健康的で持続可能な働き方が実現可能です。自分自身の働き方を見直し、より良い働き方を考えましょう。

以上、コクヨが運営するテレワークメディア「在宅百貨」がお届けしました!