寝る前のストレッチで睡眠の質がアップする理由
寝る前に行うストレッチには睡眠の質をアップする効果が見込めます。ここでは、寝る前に行うストレッチの具体的な役割を紹介します。
心身の緊張をほぐし日中の疲れをリセットしてくれるから
在宅ワークなどにおける、長時間座ったままでのパソコン使用や事務作業は、知らず知らずのうちに体にストレスを溜め込んでしまうものです。ストレスによって体の筋肉が緊張すると、肩こりや腰痛を招くことがあります。そのような状態では寝つくのにも一苦労するでしょう。
寝つきを良くするために効果的なのが、心身の緊張をほぐせる寝る前のストレッチ。筋肉が緩むと血のめぐりが良くなり、眠りやすくなります。十分な睡眠によって心身が修復し、翌朝には疲労を残さずすっきり目覚められますよ。
副交感神経を優位にして眠りに誘ってくれるから
スムーズに寝つくためには、副交感神経を優位にしてリラックスモードにすることが大切です。眠れなくなる原因の1つは、交感神経が優位になっていること。ストレッチのほど良い刺激が体の環境を整え、心地よい眠りに導きます。
3分でできる寝る前ストレッチ
3分もあれば完了する手軽で効果的なストレッチを紹介します。道具不要でベッドの上で簡単にできるので、ほぐしたい部位に合わせて取り入れてみてください。
寝る前ストレッチ【二の腕】
長時間のデスクワークは巻き肩や猫背を招き、それによって二の腕に脂肪が蓄積されやすくなります。滞りがちなリンパの流れをストレッチで良くしましょう。
<上腕三頭筋のストレッチ>
①右腕を天井に向けて伸ばして、左腕側に向かって肘を曲げる。
②左手を使って、右肘を自分側に寄せるように引っ張り、30秒キープする。
③左腕も右腕同様に、①②の手順で伸ばす。
※曲げている腕の指先を、逆側の肩甲骨を触れるよう意識することで、上腕三頭筋(二の腕の内側)がしっかり伸びます。
①右腕を天井に向けて伸ばして、左腕側に向かって肘を曲げる。
②左手を使って、右肘を自分側に寄せるように引っ張り、30秒キープする。
③左腕も右腕同様に、①②の手順で伸ばす。
※曲げている腕の指先を、逆側の肩甲骨を触れるよう意識することで、上腕三頭筋(二の腕の内側)がしっかり伸びます。
<二の腕の外側のストレッチ>
①左右両方の腕をお尻のうしろで内側に向かってねじり、手のひら側を外に、親指を天井側に向ける。
②両手をうしろに20センチほど引き、肩甲骨を動かすイメージで、内側・外側に向かって両腕を大きくパタパタと動かし、二の腕の外側を伸ばす。
※背筋を伸ばし、正面を向いて行うのがポイントです。
①左右両方の腕をお尻のうしろで内側に向かってねじり、手のひら側を外に、親指を天井側に向ける。
②両手をうしろに20センチほど引き、肩甲骨を動かすイメージで、内側・外側に向かって両腕を大きくパタパタと動かし、二の腕の外側を伸ばす。
※背筋を伸ばし、正面を向いて行うのがポイントです。
寝る前ストレッチ【背中】
寝る前に、自律神経に関わる脊椎を動かすストレッチを取り入れてみましょう。ベッドの上でもできる四つん這いのストレッチがおすすめです。
①肘が曲がらないよう、肩の真下に手をつく。
②膝はお尻の真下に来るようにして四つん這いの姿勢になる。
③息を吸いながら胸を張り、肩甲骨を寄せる。(目線を上に上げ、背中を反らせるように)
④今度は息をゆっくり吐きながら、背中を丸めていく。(お腹を締めながら顎を引き、顔はおへその方に向ける)
②膝はお尻の真下に来るようにして四つん這いの姿勢になる。
③息を吸いながら胸を張り、肩甲骨を寄せる。(目線を上に上げ、背中を反らせるように)
④今度は息をゆっくり吐きながら、背中を丸めていく。(お腹を締めながら顎を引き、顔はおへその方に向ける)
寝る前ストレッチ【太もも・お尻】
筋肉の中でも特に負荷がかかりやすいのが太もも。1日の終わりに疲労をリセットするために、しっかりと伸ばしましょう。
<前もものストレッチ>
①体の左を下にして横を向き、右脚を曲げる。
②右手で右足首を持ち、お尻にかかとをつけるつもりで前ももを伸ばす。
③10秒行い、左脚も同様に行う。
①体の左を下にして横を向き、右脚を曲げる。
②右手で右足首を持ち、お尻にかかとをつけるつもりで前ももを伸ばす。
③10秒行い、左脚も同様に行う。
<お尻・太もものうしろのストレッチ>
①仰向けになり、右脚を曲げて、両手で胸の前に引きつけ10秒キープする。
②膝を伸ばしてさらに10秒ストレッチ。
③左脚も同様に行う。
①仰向けになり、右脚を曲げて、両手で胸の前に引きつけ10秒キープする。
②膝を伸ばしてさらに10秒ストレッチ。
③左脚も同様に行う。
<股関節のストレッチ>
①起き上がって背筋を伸ばし、片脚を前に出して立て膝の姿勢になる。
②そのまま30~60秒ほど姿勢をキープして、左右片側ずつ股関節を伸ばす。
※床につく膝は骨盤の真下に来るようにします。また、膝の角度は90°をキープしてください。
①起き上がって背筋を伸ばし、片脚を前に出して立て膝の姿勢になる。
②そのまま30~60秒ほど姿勢をキープして、左右片側ずつ股関節を伸ばす。
※床につく膝は骨盤の真下に来るようにします。また、膝の角度は90°をキープしてください。
寝る前ストレッチ【全身】
全身をしっかりほぐせば、体がだけでなく心もリラックスできて、スムーズに眠りにつけます。深い呼吸を意識し、余裕があれば瞑想しながら行うのもおすすめです。
<肩周りの筋肉をほぐすストレッチ>
①ベッドに横になり、手を頭の上にまっすぐ伸ばしバンザイの姿勢を作る。
②そのまま腕を頭の上でクロスさせて両手を合わせる。
③肩周りや肩甲骨辺りが伸びていることを意識し、10秒キープする。
①ベッドに横になり、手を頭の上にまっすぐ伸ばしバンザイの姿勢を作る。
②そのまま腕を頭の上でクロスさせて両手を合わせる。
③肩周りや肩甲骨辺りが伸びていることを意識し、10秒キープする。
<ふくらはぎのストレッチ>
①<肩周りの筋肉をほぐすストレッチ>の姿勢で、両足のつま先を10秒上げる。
②今度はつま先を10秒下げる。
①<肩周りの筋肉をほぐすストレッチ>の姿勢で、両足のつま先を10秒上げる。
②今度はつま先を10秒下げる。
<腰周りのストレッチ>
①<肩周りの筋肉をほぐすストレッチ>の姿勢で、骨盤を左右順番に上下に動かす。まずは、右足をゆっくりとつま先方向に踏み出すようにして伸ばし、腰の右サイドを伸ばす。
②左側も同様に行い、左右10回ずつ行う。
①<肩周りの筋肉をほぐすストレッチ>の姿勢で、骨盤を左右順番に上下に動かす。まずは、右足をゆっくりとつま先方向に踏み出すようにして伸ばし、腰の右サイドを伸ばす。
②左側も同様に行い、左右10回ずつ行う。
<腰・お尻のストレッチ>
①仰向けで、左足を伸ばしたまま右膝を曲げて左側に倒す。
②腰をひねった状態で伸ばす。
③10秒間伸ばした後、逆側も同様に行う。
①仰向けで、左足を伸ばしたまま右膝を曲げて左側に倒す。
②腰をひねった状態で伸ばす。
③10秒間伸ばした後、逆側も同様に行う。
仕事の合間にできる簡単なストレッチ
寝る前だけでなく、日中や仕事の合間にもストレッチを取り入れると、疲れが蓄積されにくくなります。ここでは、イスに座った状態でできる簡単ストレッチを紹介。短時間で気が向いた時にできるので、同じ姿勢が続いていると感じた時にやってみましょう。
仕事の合間にできるストレッチ【魚のポーズ】
座ってできるヨガストレッチです。 簡単なのでヨガ初心者でも大丈夫! 魚のポーズで上半身を伸ばしましょう。
①イスに座って背もたれに体を傾け、息を鼻から吸って鼻から吐きながら両腕を左右に大きく広げる。
②3~5呼吸分繰り返す。
※胸が広がる実感がなければ、鼻から吸って口から吐いてみてください。
※目を閉じて行うのもおすすめです♪
②3~5呼吸分繰り返す。
※胸が広がる実感がなければ、鼻から吸って口から吐いてみてください。
※目を閉じて行うのもおすすめです♪
ストレッチを行う時の注意点
寝る前にストレッチを行う際は、いくつかの注意点を守りましょう。ここでは、快眠につなげるための大切なポイントを紹介します。
無理をせず、心地よい加減で行う
激しいストレッチや無理がかかるストレッチは逆効果。ゆったりのんびりとリラックスするためには、心地良い加減でストレッチを行うことが大切です。無理して筋などを傷めることのないよう、自分の柔軟性・可動域を考慮し、適度な力加減で伸ばしましょう。
呼吸を止めない
ゆっくりとした深い呼吸は、緊張を和らげる効果があります。逆に呼吸を止めると、体が緊張状態になったり血圧が上がったりと、体に負担をかけることに。細く長く呼吸をしながら、リラックスしてストレッチを行いましょう。
寝る前のストレッチは暗めの部屋で行う
寝る前にストレッチを行う際は、暗い環境を作ることがポイントです。現代人は、陽が落ちてからでも、照明やスマホ・タブレットなどの電子機器の明るさにさらされているので、昼夜の区別がつかず体が混乱しがち。昼間に活発になる交感神経が、夜間であるにもかかわらず優位になり、不眠を招くこともあります。
暗い環境下でリラックスするために、照明を暗くする、もしくは消すなどしてストレッチをしてみましょう。そして、スマホやタブレットを見ながらストレッチをしないよう心がけてください。
寝る前のストレッチでぐっすり眠って充実の在宅ワークを
在宅ワークなどで座ったままの姿勢が続くと、体は知らず知らずのうちに凝り固まってしまいます。その日の疲れをその日のうちにリセットするために取り入れたいのが、簡単ストレッチ。たった3分で気になる部分の疲労を取り除き、心地よい眠りにいざなってくれます。寝る前の簡単ストレッチで、ぐっすり眠って充実の在宅ワークを叶えましょう。