お風呂でマッサージをするメリット
お風呂マッサージには、お湯に浸かりながら行うことによるメリットがあります。お風呂マッサージを取り入れる前に、まずは2つのメリットについて知っておきましょう。
新陳代謝がアップする
1つ目のメリットは、新陳代謝のアップです。お風呂にゆっくり浸かると体が温まり、関節や筋肉がほぐれます。その状態でマッサージをすると、リンパが流れてむくみがとれるだけでなく、新陳代謝もアップ。代謝が上がれば、太りにくい体質に変わることも期待できますよ。
老廃物を排出しやすくなる
2つ目のメリットは、体内の老廃物が排出されやすくなることです。お風呂の水圧はマッサージのような役目を果たしており、その水圧が老廃物の排出を促します。
また、お風呂に浸かると体が浮いて全身がリラックス状態に。それによりイライラや不安などのマイナス要素が軽減し、老廃物をより排出しやすくなると言われています。
お風呂マッサージをする際の手順
次にお風呂マッサージをする際の手順を紹介します。入浴前の準備、入浴中のマッサージ、入浴後のケアを手順通りに行いましょう。
【入浴前】水分補給・軽いストレッチをする
お風呂に浸かる15分前に、しっかりと水分を摂ることが大切。入浴中は、体内から約800ミリリットルもの水分が排出され、体が水分不足になってしまうためです。また、入浴前に十分な水分を摂れば、血液やリンパがより流れやすくなります。なお、水分補給には常温の水や白湯などがおすすめです。冷たい水を飲むと、かえって体を冷やしてしまいますので注意してください。
入浴前に体全体を軽くストレッチするのも良いです。ストレッチによって、体の凝り固まった部分や筋肉がほぐれ、さらに血液とリンパの流れが良くなります。腕を伸ばしたり、足を曲げ伸ばしたりしてみましょう。
【入浴中】お風呂に浸かって体を温めてからマッサージをする
マッサージの前に、まずはお風呂にしっかりと浸かります。体を温めて、リンパの流れを良くしてからマッサージをしましょう。お湯の温度は38度~40度が目安。少しぬるいかな、と感じるくらいが適温です。体が十分に温まったらマッサージを開始します。入浴中は、必要に応じて水分補給をしてください。
【入浴後】保湿・水分補給をする
お風呂から出るとすぐに肌の水分が蒸発してしまうため、なるべく早く保湿をします。体の水分を拭き取り切らない状態で保湿をするのがポイントです。お風呂場で軽く水分を払ってから塗ると、保湿剤がより肌になじみます。ローションやクリームなどいろいろなタイプがあるので、その中から自分が使いやすいものを選びましょう。
また、入浴によって失われた体内の水分を補うことも大切です。リンパの流れが良くなった入浴後に水分補給をすれば、老廃物をより排出しやすくなりますよ。
お風呂マッサージをする際の注意点
お風呂マッサージをする際は、以下で紹介する注意点をしっかり把握しておきましょう。注意点を守らずにマッサージをしてしまうと、体調不良につながるおそれがあります。
食事の直後・空腹時・アルコール摂取後は避ける
入浴するタイミングとして適さないのは、食後や空腹時、アルコール摂取後です。
満腹の状態で入浴してしまうと、血液が体の表面に集まり、胃腸に血液が送られません。その結果、胃腸の血液不足による消化不良を引き起こし、腹痛や下痢症状が出る場合があります。入浴する際は、食後から30分~1時間は空けるようにしてください。
反対に、満腹時だけでなく空腹時の入浴もだめだと言われています。入浴は、それだけでかなりのカロリーを消費するので、空腹時に入浴するとエネルギー不足を引き起こすおそれがあるためです。
また、アルコール摂取後の入浴は、アルコールが全身に回りやすく酔いがひどくなることも。お風呂場での転倒や体調不良を招くので注意しましょう。
長く浸かりすぎない
お風呂は気持ち良いですが、長風呂をしないよう注意が必要です。マッサージ前の入浴時間5分を含め、20分程度にとどめましょう。
入浴は、通常より多くの血液が心臓を行き来するため、入浴時間が長いほど心臓により負担がかかります。また、長風呂をすると体内の熱が放出できなくなり、浴室熱中症になりかねません。長風呂による影響は、体の中だけでなく体の外にまで出る場合も。長風呂をすることで、肌本来の保湿成分や皮脂が必要以上に洗い流され、乾燥肌の原因になります。
【部位別】手軽にできるお風呂マッサージ
次に、お風呂の中でできる具体的なマッサージ方法について紹介します。部位別に詳しく解説するので、自分の気になる部位に試してみてくださいね。
顔~鎖骨
顔から鎖骨にかけてリンパを流すマッサージです。顔をマッサージする際は、摩擦による刺激を減らすために、適宜マッサージクリームなどを使ってみましょう。
【顔】
1.鼻の両側に指をあてて、こめかみに向かって流すようになでる
2.両手をグーにして頬にあて、小さな円を描くように外側に向かってクルクルとマッサージをする
【鎖骨】
1.手のひらを使って、鎖骨の下を右から左へと行き来しながらさする
2.指先を使って、鎖骨の下部分を右から左に向かってクルクルと円を描きながらマッサージをする
腕
肉をしっかりとほぐして、リンパやセルライトを流しましょう。腕の肉がタプタプするのは、脇の下や腕、肩回りにあるリンパの滞りが原因です。
1.肘を曲げて肩の高さまで腕を上げたら、二の腕部分の肉を掴んで下に向かって引っ張る
2.同じ体勢のまま、腕の肉を掴んで、下から上に向かってねじり上げる
※数ヵ所に分けて、肘から脇の方向に進めていくのがポイント
3.肉を掴んだら、肘から脇に向かってそのまま手を滑らせるように移動する
※セルライトを脇の下に向かって流すイメージで行う
お腹周り
セルライトや肉が付きやすい、お腹周りのケアをするマッサージです。
1.脇腹を上から下に向かってさする
2.お腹周りの肉をつまんでは離すを繰り返して、お腹周りの肉をほぐしていく
3.おへその辺りから足の付け根の方向に向かって、優しく手をなで下ろす
※セルライトを流すイメージで行う
太もも
セルライトが溜まりがちな太もものマッサージは、少し強めに行うのがコツです。
1.足の付け根に手のひらを置き、少し強めに押しながら、内側から外側へと往復する
2.内ももの肉を両手で掴んで下に引っ張ったら、その状態で膝を曲げ伸ばしする
※掴む位置をずらしながら両足とも行う
3.膝近くの内ももに手のひらをあて、そのまま足の付け根に向かってさする
※往復するのではなく、必ず膝から足の付け根の方向に向かってマッサージする
ふくらはぎ
1.足を上から掴むようにして手を覆い、指でふくらはぎの側面を押して筋肉をほぐす
※足首から膝まで移動させながら行うのがポイント
2. ふくらはぎの側面に両手をあてて、下から上に向かってなぞるようにして動かす
※ふくらはぎの内側も同様に行う
3. 両手の親指を使って、膝裏にあるリンパを押してほぐす
お風呂マッサージに便利なグッズ
最後に、お風呂マッサージに便利なグッズを紹介します。手でマッサージするのも良いですが、グッズを上手に活用することで手軽にできるでしょう。
かっさ
かっさとは、肌の上から刺激を与えて、血流やリンパの流れを良くするための専用の板。顔から足まで全身に使えるのが特徴です。お風呂マッサージで使う際は、お風呂場で使えるかっさを選びましょう。
マッサージローラー
マッサージローラーなどのローラーが付いたグッズは、広範囲に使えて手軽にマッサージができます。凹凸のあるローラーを使えば、たるみやむくみ、筋肉のコリをほぐしやすいでしょう。
ただし、長時間使用すると肌にダメージを与えるおそれがあるので注意が必要です。かっさは、短時間用のケアグッズとして取り入れるのがおすすめ。肉を挟んで使うタイプや複数のローラーが付いたタイプなど、いろいろな種類があるので、マッサージする部位に合わせて選んでみてくださいね。
お風呂マッサージを取り入れて、疲れた体をケアしよう
お風呂マッサージは、お湯に浸かりながら行えてとても手軽。お湯の中で行うことで、体が温まってリンパの流れが良くなり、体内の老廃物を効率的に排出できます。手順や注意点をしっかり守った上でお風呂マッサージを取り入れ、在宅ワークで疲れた体を丁寧にケアしてください。
冷え性の悩みについては、こちらの記事をごらんください。
【在宅ワークで急増中】冷え性の悩みを解決| 原因と手軽にできる対策を紹介
在宅ワークによって長時間座っていることが増えた昨今、冷え性に悩む人が増えています。体の冷えは、作業効率の低下につながる可能性があるため改善したいものです。…