【編集部の在宅日記】 変化に乏しい在宅ワークに「非日常」のスパイスを!おすすめド短編小説3篇

【編集部の在宅日記】 変化に乏しい在宅ワークに「非日常」のスパイスを!おすすめド短編小説3篇

編集長のカミヤマです。在宅ワークの合間に、コーヒーでも飲みながら5分~10分でサクッと読めてしまう、そしてあなたを別世界に連れて行ってくれる、「ド短編小説」3篇をご紹介します。

在宅ワークのちょっとした合間に、別世界へ行きませんか

編集長のカミヤマです。

突然ですが、在宅ワークが続くとどうしてもマンネリを感じてしまいがち・・ですよね?

そんな時は・・・ズバリ、小説を読むに限ります!
それも長編ではなく、一気に読了できるくらいの短い小説が良いのです!!

「小説って読むと眠くなるんだよね・・」というそこのあなた!
安心して下さい。ものの5分10分で読み終わりますから。

「休憩時間はコーヒーでも飲みたいんだよね」というあなた!
安心して下さい。コーヒーが冷めないうちに読み終わりますから。

「小説って、『だからなに?』って思っちゃうんだよね」というあなた!
安心して下さい、答えの無いことにこそ新しい発見がありますから。

ということで、在宅ワークの合間に、コーヒーでも飲みながら5分~10分でサクッと読めてしまう、そしてあなたを別世界に連れて行ってくれる、「ド短編小説」3篇をご紹介します。

【おすすめ①】「小僧の神様」 志賀直哉

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志賀直哉と言えば「暗夜行路」ですが、短編もけっこう書いている作家です。

この「小僧の神様」は、「城の崎にて」などと並んで代表的な短編なので、すでにご存知の方も多いかと思いますが、読んでない人には全員読んで欲しい!なんなら貸しますんで編集部まで連絡して欲しい!と、それくらい私は大好きな作品です。

舞台は大正期の東京神田、秤屋さんに丁稚奉公している小僧さんが主人公です。
小僧さんは番頭さんたちの会話を聞いて、自分もいつかはお寿司というものを食べてみたいものだ、と思っている。そしてその食べたさゆえに、とある不思議体験をする、というお話です。

この先は読んでのお楽しみということで。

とにかく鮮やかな展開と軽妙な描写に感心してしまうこと請け合いの名作です!

【おすすめ②】「棒」 安部公房

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「砂の女」で有名な安部公房、ちょっと難解で読みにくい印象をお持ちの方もおられるかと思いますが、こちらの「棒」はその題名同様、非常に短い作品です。

ちなみに、同じ安部公房で「棒になった男」という作品もありますが、こちらは全く別物ですのでご注意ください。
棒が好きだったんですかね、安部公房は・・よく分かりませんが。とにかく、「棒」です。一文字です。

若干ネタバレですが、主人公が突然棒になってしまうという単純明解なストーリーで、作者特有の難解さも、無いわけではありませんがかなり軽減されています。
それでありながら、安部公房ワールドとも言える不思議な読後感は健在!

ものの5分で不思議体験をどっぷり味わうことができるという、まさに傑作
だと思います。

【おすすめ③】「雨のなかの猫」 アーネスト・ヘミングウェイ

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「老人と海」「武器よさらば」で有名なヘミングウェイもけっこう短編をたくさん残している作家ですね。
この「雨のなかの猫」という作品は、20代半ばの若い頃の作品です。『われらの時代』という連作の一編ですが、独立した作品として問題なく読むことができます。

ちなみに原題は、Cat in the Rain です。そのまんまですね。

こちらもド短編の名に違わず非常に短い作品で、今回紹介した3作では一番短いと思います。5分と言わず、3分程度で読めるのではないでしょうか。
舞台はイタリアのホテル、当たり前ですが雨の中で猫が出てきます。太った猫です。これ以上説明しようが無いんですが・・

何度も読み返すもよし、連作の他の作品を読むのもよし、いろんな楽しみ方ができる作品だと思います。

【番外編】「邪宗門」芥川龍之介

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この作品、ド短編というほど短くはない作品なので選外だったのですが、衝撃を受けた作品なんでちょっと宣伝したく、番外編ということで無理やり載せました。

というのもこの「邪宗門」、非常に言いづらいのですが、まさかの未完なんです!

舞台は平安時代の京都。お坊さんたちが法力で対決するみたいな話です。
ここからはネタばれ気味になりますが、話がめちゃくちゃ盛り上がって「おぉ・・果たしてどうなってしまうんだ!」と、手に汗握る展開の頂点あたりで、<未完>みたいな感じでパタリと終わります。

えっ・・?なにこれは、って、びっくりしますよ本当に。どうしてくれるんだ芥川さん!(どうしようもないですね)

ということで、気になる方はぜひ読んでみて下さい。Kindleがあれば無料で読めます!

沼は深いぞ!ド短編小説の世界

以上、おすすめのド短編小説3編+おまけの1編をご紹介しました。
お気に入りを見つけて頂けましたでしょうか?

今回の作品を選定するにあたり、連日連夜本棚をひっくり返し、いろいろと読み返してしまって、寝不足になるという事象が発生しました・・

やはり短編小説の魅力は底なしです。

ということで、まだまだご紹介したい作品がたくさんありますし、私の知らないド短編も山ほどあると思います。
皆様おすすめのド短編小説があれば、ぜひ編集部までお寄せ頂けると嬉しいです。

そんなこんなで、第2弾がきっとあるはずですので、ご期待下さい!

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