【特集】ワイン用ブドウ栽培 南郷ひなた農園見学レポート

【特集】ワイン用ブドウ栽培 南郷ひなた農園見学レポート

八戸市南郷でブドウ栽培から醸造を一貫して営むワイナリーを創るという夢を持ち、現在は自身で育てたブドウを醸造委託、ワインを販売している「南郷ひなた農園」の澤井勝吉さん・さい子さんを取材しました。運命という名のワインPiasorte(ピアソルテ)赤白4種類をレポートします!

今回、八戸ワイン産業の創出等に取り組む地域おこし協力隊員の方とご縁があり、「南郷ひなた農園」さんをご紹介いただきました。
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左から、「南郷ひなた農園」澤井勝吉さん、妻さい子さん、地域おこし協力隊 大久保さん

ワイン用ブドウ農園を始めた経緯

「南郷ひなた農園」のある南郷地区は、かつて葉たばこの生産が盛んでしたが、東日本大震災やたばこの国内需要減少などの影響を受け廃作。
八戸市は、葉たばこに代わる新たな作物として、日照時間や降水量等の気候条件が適しているブドウ栽培へ転換し、2014年「八戸ワイン産業創出プロジェクト」の取り組みを開始しました。

昭和初期から澤井さん一家も葉たばこ栽培を行っていましたが、そのプロジェクトをきっかけに、2016年葉たばこ栽培からワイン用ブドウ栽培を行うようになりました。苗木500本の提供を受けて試験栽培を行いましたが、夏の高温と湿気、台風、凍害などの影響でこの年の苗はほぼ全滅。澤井さんはご自身で苗を買いそろえ再度ブドウ栽培に挑みました。

試行錯誤を繰り返し、5年後の2021年「南郷ひなた農園」を設立。この地域は山間部でも日当たりが良く、一帯は「ひなた」という愛称で呼ばれており、社名はそれが由来だそうです。

高品質なワイン用ブドウを造るために

「ワインの品質の7~8割はブドウで決まる」といわれ、美味しいワインにするためにはブドウの質をいかに高めるかが重要となってきます。今回の取材をする中でその努力や苦労が見えてきました。
本園は、「垣根仕立て」を採用しており、日照量のコントロール、通気の確保などのメリットが挙げられる一方、地面と近いところで実がなるため、雨の跳ね返りや湿度が原因で病気になりやすい。そのため、高温多湿な季節には、実のなるところにビニールをかけ、予防するしかないそうです。

この時期(5~7月頃)の大仕事はわき芽剪定。光合成を良くすることでブドウの糖度を促進、風通しを良くすることで病気になりにくくする効果があります。また、10日に1回程度の害虫や病害の予防、獣(狸やハクビシンなど)が寄ってこないように音で対策をしたりと、生産者の愛情と苦労を実感しました。

八戸市地域おこし協力隊と共に歩む将来像

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「南郷ひなた農園」では運命という意味を込めた、Piasorte(ピアソルテ)という名のオリジナルワイン4種類を製造。このラベルはこの畑から見た階上岳などの山並みを表現しています。

澤井さんは「スーパーに行けば数多くのワインが並んでいる。今日ワインを飲みたいな、と思ったときに何気なく手に取ってもらえたり、旅行客がお土産で選んでくれるような存在になりたい」と話していました。

市内外にこのワインがもっと広まっていくために、八戸市地域おこし協力隊と協力しながらワイン栽培に取り組んでいます。地域おこし協力隊大久保さんは休憩時間にも「南郷ひなた農園」に訪問客が来てもらうためのイベントのアイデアを出し合い、盛り上がっている様子でした。
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園の近くには、本園が管理するキャンプ場がゆくゆくはオープン予定とのこと。ワインを飲みながら、きれいな星を眺め、地元の食材を使ってBBQ…なんて、八戸の新たな名物になりそうです。
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ここが芝生になる予定・・・!

赤白辛口オリジナルワイン― Piasorte(ピアソルテ)のお味は…?!

早速八食センターでワイン4種を購入しました!気になるお味をレビューします。

ツヴァイゲルトレーべ

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宿泊先のゲストハウストセノイエでみんなでいただきました。ゲストハウス オーナー鈴木美朝(みのり)さんの知人から、採れたてのとろとろのウニをいただいたので、それと合わせていただきました。なんて贅沢なの~。この赤ワインは、かなり辛口、すっきりしているので、コクのある魚介にも合いました。

シャルドネ

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友人たちで開催したホームパーティーにお土産として持参。この白ワインはフルーツのようなフレッシュな香りとほのかな酸味があるのですっきりとした味わい。みんなで持ち寄った和洋中どのお料理とも相性が良く感じられました。

シャルドネ リースリング

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いつもお世話になっている職場の先輩へのプレゼント。おつまみにサーモンのカルパッチョと夏野菜のグラタンを用意して、飲んだそう。「ワインの飲み口が思ってた3倍さっぱりしているので、グラタンとよく合います!!!!最近暑かったから冷え冷えにして飲んだよ!美味しいワインをありがとうね~!」とかなり喜んでくれました。

メルロー ピノ・ワール

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お酒が好きな父へのプレゼントとして、実家で一緒にいただきました。せっかくならこの赤ワインに合うものと…ということで、ローストビーフと肉団子のトマト煮と合わせていただきます。

父は「この赤ワインは渋みも少ないし、軽い。和食にも合う赤ワインじゃないかな。コクのある魚介にも合いそうだね」と。…ああ、そうだ。初めにツヴァイゲルトレーべを飲んだ時も同じく辛口だったので、確かにとろとろのウニと最高に合ったな.....と思い出しました。

もえぴ

…気づいている方もいるかもしれませんが、私が一番飲んでます(笑)。どれも本当に美味しかったです。せっかくなら、先輩にプレゼントしたシャルドネ リースリングも飲み比べしたかったな...。澤井さんから「年によって味わいも変わる」と聞いたので、また八戸に行った際には買ってみたいなと思いました。みなさまも「南郷ひなた農園」のワインをお土産に、ぜひ。

もえぴ

「南郷ひなた農園」情報

◆HP:https://nango-hinatanouen.com/

◆販売・提供しているお店一覧(順不同)
【販売店】
・木津商店
・セプドールアン(沼館店、根城店、類家店)
・南郷生鮮市場ヤマザキ
・南郷ひなた農園株式会社
・みやしげ酒舗
・ワイン専門店VIN
・カネイリミュージアム(はっち1階)
・八食センター
・渓流の駅おいらせ(十和田市)
・ハチドリ酒店(弘前市)

【飲食店】
・タカズダイナー
・ワイン屋台サブロク
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