在宅勤務の「集中できない問題」
在宅勤務は会社に行く必要がなく、自宅でリラックスして働けます。このようなメリットがある一方で、集中できないという問題が起きているのも事実です。在宅勤務で集中できないと、生産性や効率性の低下につながる場合があります。
厚生労働省の調査によると(※)、在宅勤務におけるデメリットとして、集中のしにくさや生産性・効率性の低下を感じている人が比較的多いことが分かっています。生産性や効率性が下がってしまうと、プロジェクトの進行速度の低下や企業の収益への悪影響が出るおそれも。そのため、仕事に集中できない原因を知り、生産性や効率性の低下を防ぐための対策が必要です。
在宅勤務で仕事に集中できない原因
自宅に家族がいる、または仕事に十分な環境が整っていないことで、在宅勤務に集中できなくなるおそれがあります。ここでは、在宅勤務で仕事に集中できない具体的な原因を紹介。仕事に集中するためにも、まずは集中できない原因を把握しておきましょう。
自宅に家族がいる
家族などの同居人がいる場合、相手のことが気になって仕事に集中できないことがあります。話をしたり、相手の行動や生活音が気になってしまったりするケースがその一例です。
小さい子どもがいる場合はお世話をすることがあるため、作業が中断してしまい集中力が途切れてしまいます。また、介護をしている場合も親に目を配らなければならず、仕事に集中できない可能性が高くなるでしょう。
環境が整っていない
在宅勤務に適した環境が整っていないのも集中できない原因です。在宅勤務専用の部屋がないと、自宅で普段使っているデスクやイス、ローテーブルを用いて仕事をします。しかし、それらは長時間仕事をする前提で準備したものではないため、疲れやすさを感じる、または体に負担がかかることも。
そのほか、ネット環境が悪い場合も見直しが必要です。通信速度が落ちたり、オンライン会議で回線が途切れたりしてしまうと、作業に集中できません。
在宅勤務でローテーブルを使っている人は、以下の記事をごらんください。
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生活習慣が乱れている
睡眠や食生活など、生活習慣が乱れるのも集中できない原因です。例えば、在宅勤務だと通勤のために早寝早起きをする必要がなくなるため、夜更かししてしまうこともあるでしょう。その結果、寝不足になって二度寝をするなど、生活が不規則になりがちです。
また、会社と違って人の目がないため、間食をとる頻度が上がることも。間食が多すぎると食べることに気持ちが向いてしまい、集中力が途切れる可能性があります。なかでも、糖分が多いお菓子や菓子パンなどの摂取には注意が必要です。これらを食べると血糖値が急激に変化するため、疲れやすさを感じやすくなります。食べる量には十分気を付けてください。
誘惑が多い
上司や同僚のいる会社と違い、注意されることのない自宅では、誘惑に負けてスマホをいじったり動画やSNSを見たりしてしまうことも。自宅はゆっくり休む場所であるため、緊張感が続きにくい傾向にあります。
また、趣味のものやテレビがあるとそちらに目が行ったり、ソファーやベッドがあると寝転んでしまったりするのも、集中力が途切れる原因です。
在宅勤務で仕事に集中できないときに試したい対策
集中できない問題を解決するには、作業環境の整備やオンオフの切り替えに重点を置くのがポイントです。ここでは、仕事に集中できないときに試したい具体的な対策を紹介します。
作業スペースを確保する
自分専用の作業スペースを作ると仕事に集中できる上、作業効率がアップします。狭くても良いのでリビング以外に個室を作るのが理想です。
ただし、一人暮らしや間取りの関係で個室の確保が難しい場合は、在宅勤務用のデスクやイス、パーテーションなどのグッズを用意して、作業スペースを確保するのがおすすめです。そうすることで仕事に関係ない情報が目に入らなくなり、集中できるでしょう。
また、デスク上を整理することも大切です。ホワイトボードやカレンダーを置く、仕事に関係ないものを片付けるなどの工夫をしてみてくださいね。
規則正しい生活を送る
通勤していた頃と同じように、規則正しい生活を送るのもおすすめの対策です。不規則な生活を送っていると、体内時計の狂い・自立神経の乱れが引き起こされ、だるさを感じたり集中力が低下したりします。
例えば、朝起きたら太陽の光を浴びる、睡眠時間をしっかりとるなど、規則正しい生活を意識しましょう。心身の健康が保てれば、より集中して仕事に取り組めるはずです。
おすすめなのは、朝のルーティンを取り入れて生活リズムを整える方法です。詳しくは以下の記事をごらんください。
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身だしなみを整える
身だしなみを整えて、オフモードからオンモード(仕事モード)に切り替えるのもおすすめの対策です。在宅勤務だと会社へ出勤しないため、起きてから顔を洗わずに仕事をする、もしくはパジャマのまま作業をしていることもあるのではないでしょうか。
休日と同じように過ごしてしまうと、なんだかやる気が出ないことも。オンモードにするため、朝起きたら通勤していた頃と同じように洗顔、スキンケア、ヘアメイク、着替えなどを順に行いましょう。
適度に休憩を入れる
仕事に集中する時間や休憩時間をあらかじめ決めておき、メリハリをつけることも大切です。おすすめは「ポモドーロ・テクニック」です。「ポモドーロ・テクニック」とは、短めの作業と短い休憩を繰り返し行う時間管理法で、25分作業したら5分休むのを1セットとします。
「ポモドーロ・テクニック」を取り入れる際は、タスクが終了していなくても必ず5分休憩を取ることを徹底してください。その結果、緊張感を持って仕事に取り組めるはず。もし集中力が途切れそう、または途切れてしまったら、あえて短時間の昼寝をしたり、散歩やストレッチをしたりすると効率良く仕事を進められるでしょう。
仕事のタイムスケジュールを立てる
仕事のタイムスケジュールを書き出したり、その日にやらなければならないタスクや重要な仕事をまとめたりすると、仕事の優先度が分かります。その際、目標時間を一緒に書くとなお良いでしょう。
ホワイトボードやツールを活用して、スケジュールや目標時間などが視界に入るようにすれば「タスクを達成しよう」「目標時間内に達成しよう」という気持ちになり、集中しやすくなりますよ。
自己管理をしっかりしたい人は、以下の記事をごらんください。
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在宅勤務で集中できないときに役立つおすすめグッズ
最後に、在宅勤務で集中できないときに役立つコクヨのグッズを紹介します。自宅で仕事をする場合、個室を作るのが難しい人もいるでしょう。ここで紹介するグッズを活用すれば、手軽に集中できる作業スペースを作れますよ。
便利な小物収納付きのパーテーション「折りたたみ集中ブース」
さっと広げるだけで視界を遮る、折りたたみ式のパーテーションです。圧迫感のないデザインでインテリアのじゃまをしません。専用のケースにしまえばコンパクトになって、ファイルと同じ引き出しに収納できるのも嬉しいポイント。
パーテーションの内側には、スマホや電卓、ペンなどを収納できる小物ポケットや、A4資料を掲示できるクリアポケットがあります。サイズはS・M・Lの3サイズ展開です。
集中したいときに簡単設置できるミニテント「アットパット」
集中できるスペースが簡単に作れるテント式ブースです。使わないときは折りたたんで収納バッグにしまうだけでOK。195グラムと軽いので持ち運びにも便利です。カラーはアイボリーとネイビーの2色展開で、部屋のインテリアに合わせて選べます。
在宅勤務で「集中できない!」と感じたら、原因に合わせた対策を
在宅勤務で集中できないと感じたら、まずはどこに原因があるかを追求することが大切。そして、環境整備やオンオフの切り替えなど原因に見合った対策をすれば、作業を効率的に進められるでしょう。また、パーテーションなどの便利なグッズを取り入れるのもおすすめです。在宅勤務のスタイルの見直し・改善を行い、集中できない問題を解決してくださいね。