感染症予防のためにも、またワークライフバランスのためにもテレワークを継続したい方は多いと思います。
しかし、急速にテレワークが普及したため、思わぬ問題が発生することも。
日本の住宅は自宅で働くことを想定しておらず、特に都心部の住宅は狭く部屋数も少ないため、独立したワークスペースの確保が困難な状況にある家庭が多数現れました。
「子どもがいて集中して仕事ができるスペースがない」「テレワークやリモート会議のため日中のリビングを夫に独占されて家に居場所がない」など、テレワークにより家族関係が悪化してしまうケースもあります。
本人が在宅勤務をしている人を対象に、在宅時間が増えたことで不満に思っていることについて聞くと、運動不足(37.5%)、家計の出費増(22.7%)、家事量の増加(20.5%)などがあがっており、特に家事量の増加については、女性が39.1%と、男性の13.8%よりも多く家事負担が増えたと感じ、それがストレス原因になっている傾向が見受けられたそうです。
このようにテレワークは本人が気付かぬうちに、家族や会社の同僚に迷惑をかけてしまっているケースが見受けられます。本記事ではテレワークが家族や同僚にどのように迷惑を掛けてしまっているかその原因と改善策を探っていきます。
テレワークが「家族」に迷惑になるケース/原因
前述の調査結果にもあるように、在宅勤務により家事量が増加。在宅時の昼食の用意など、テレワークによる家事負担が女性に集中している家庭も多く、男性よりも女性の方がよりストレスを感じているようです。
また、自宅にワークスペースが十分に確保できず、住環境を圧迫している現状があります。筆者の友人でも夫がリモート会議でリビングを占領しているため、昼間自宅に自分の居場所がないと悩んでいる女性がいます。
「家族」の理解を得るための対策 | 家事分担を意識して外部サービスを積極的に利用しよう
ワークスペースが自宅に確保できていない場合、テレワークをしていても家族が気兼ねなく自宅で過ごせるようパーテーションなどを利用し「テレワークブース」を作る、コワーキングスペースを利用するといった対策が考えられます。また今後も永続的にテレワークで業務を行う予定であれば、思い切って郊外や地方の部屋数が確保できる家へ引っ越すという手もあります。
家族構成がテレワークに与える影響は大きい
テレワーク・在宅勤務の集中力は特に「家族構成」と「業種」で大きく変わります。
単身かつクリエイティブ職の場合は在宅勤務の方が「集中力が高まる」傾向があります。一方、育児中でタイムワークだと集中力が低くなる傾向があります。
「ビズヒッツ」の調査では、「家族がいて集中できない」と悩む人が多いことが分かりました。やはりテレワーク・在宅勤務では、仕事に集中できる環境を整えることが最重要だといえそうです。
仕事に集中できない!テレワークで気が散る時の原因・対処法【家族構成/仕事環境は影響大】 -
近年急速に普及しつつあるテレワーク・在宅勤務ですが、「仕事に集中できない」と悩む人は少なくありません。テレワーク・在宅勤務では、仕事に集中できる環境を整えることが重要です。本記事では、テレワークに集中できない理由と改善方法をご紹介します。
テレワークが「会社の同僚」に迷惑になるケース/原因
経済活動も徐々にコロナ前に戻りつつあり、テレワークを継続している企業でも、電話対応や来客対応など「リアルで対応しなければならない仕事」が発生しています。出社している社員が、テレワークの社員の分まで、そういった対応やお茶出し、連絡の引継ぎや備品の管理など「オフィスで発生する雑務」を担わされる状況が生まれています。
テレワークを「ずるい」と感じる出社勤務の社員も少なくない
出社勤務の社員が「在宅勤務はずるい」と強く感じるのは、テレワーク勤務の社員が仕事をきちんとしていないように見えるとき。たとえばメールの返信が余りにも遅いときや、オンラインミーティングでは常にカメラオフで会議をちゃんと聞いているか怪しいときに不公平感を抱きがちです。
出社勤務と在宅勤務の不公平を解消する具体的な方法は、以下の記事も参考にしてください。
出社勤務の人が「在宅勤務はずるい」と感じがちな理由 | 社内の不公平感を解消するには -
コロナのある生活が日常となりつつある今、「原則出社」へ戻す部署と、テレワークを継続する部署に分かれるケースが増えてきました。出社勤務の社員がテレワーク勤務の社員に不満を持つ理由やその対処方法、社内の意思疎通に使えるコミュニケーションツールを画像付きでご紹介します。
「同僚」の負担を減らすための対策 | オフィス宛の電話のスマホ転送などを採用
郵便物に特化したサービスも登場しており、2020年に始まったクラウド郵便サービス「atena」では、会社に届く郵便物を「メールと同じようにウェブ上で確認」でき、リモート環境でも紙の請求書の処理ができます。
このようにテレワークに対応したサービスも増えていることから、こういったサービスを会社に導入できないか相談してみるのも同僚の負担軽減のためにも、業務効率化のためにも有効な対策となります。
週数日の出勤や「シェアオフィス利用」との組み合わせも一案
また、リモートワークの普及に伴いシェアオフィスやコワーキングスペースも増加していることから、ワークスペースに困っている場合、そういった場所を利用するのも一案です。家族のスペースを侵食せずに済み、仕事にも集中できるでしょう。
テレワーク環境にあると便利なアイテム/ツール
コミュニケーションツール | 同僚や取引先とのコミュニケーションコスト軽減
テレワーク環境でのコミュニケーションや情報共有の定番ツールは「Slack」。そのほか、チャットツールの「チャットワーク」や社内情報共有ツール「Qiita Team」などのクラウドサービスがおすすめです。
「チャットワーク」は、導入企業36万社を超える、国内トップシェアのコミュニケーションツール。スムーズなコミュニケーションができ、セキュリティ強度も高いことが魅力です。ビデオ通話・音声通話 ・タスク管理 ・ファイル共有などの機能が利用可能です。
「Qiita Team」は記事を簡単に作成して情報・知識を社内で共有でき、メンバーの標準化によるレベルアップを図ることができます。文書管理・ドキュメント検索機能・コメント機能などが利用可能です。
【2022年版】社内コミュニケーションツールおすすめ11選|メリット/導入のポイントも -
在宅ワークが一般化している現在では、「社内コミュニケーションツール」の導入が欠かせません。社内コミュニケーションツールの活用で、意思疎通や情報共有の円滑化が可能。本記事では、社内コミュニケーションツールのおすすめ11選とメリットをご紹介します。
自宅のワークスペース向け | デッドスペースを活用
「そんなスペースは自宅にない」と思う方も多いでしょうが、通常サイズのパソコンデスクとチェアであれば、1畳の広さがあればワークスペースを作ることができます。早々にあきらめずに、廊下の端や使っていない押し入れ、リビングの柱でできた窪んだスペースなど、デッドスペースを利用してワークスペースが作れないか検討してみましょう。
ワークスペースは「個室」もしくは「半個室」のどちらかに分けることができます。個室は仕事を邪魔されたくない方におすすめですが、改築など大規模な工事が必要になるケースもあります。一方、半個室はリビングやダイニングなど、家族との共有空間をパーティションなどで区切ることで、適度に生活音を聞きながら仕事をすることができます。逆に仕切りをまったく使わない場合はオープンスペースとなります。
リビングやダイニングにワークスペースを作りつつ、集中できる環境も作りたい場合は上記画像のように移動可能なパーテーションを作るのもおすすめです。
自宅に快適ワークスペースを作る方法とおすすめの場所 - 狭くてもできるレイアウト例も -
さまざまな働き方ができるようになったいま、自宅でのリモートワークも急増しています。自宅での仕事で求められるのは、快適なワークスペース。より仕事が捗り、効率も増す快適なワークスペースは自宅のどの場所に作ればいいのでしょうか。
ノマドワークの場合 | シェアオフィスやカフェを利用
テレワークと共に新しい働き方として定着したノマドワーク。ノマドワーカーは自宅だけでなくシェアオフィスやカフェ、そのほか空港や新幹線の待合室やラウンジ、ネットカフェの個室、ビジネスホテルなど様々な場所を利用して仕事をしています。
気分転換に場所を変え仕事をしたいテレワークの方にも、ノマドワーカーの働き方は参考になると思います。
詳しくは以下の記事もご覧ください。