その原因として考えられるのが、テレワークによるデメリットを企業が重く考えていること。そこでこの記事では、テレワークのデメリットとその解決方法を解説。テレワークを上手く活用し、DX化や働き方改革に繋げる方法をご紹介します。
そもそも テレワークの普及率ってどんな感じ?
コロナ禍にあたる2020年度には前年比8.2ポイント、2021年度も前年比4ポイントも上昇。2022年度はアフターコロナでテレワーク率が下落した形になります。(参考:国土交通省「令和4年度テレワーク人口実態調査」より)
【前提】テレワークが向かない業種・仕事もある
一方、もっとも低かったのが「医療、福祉」で6.3%。「宿泊業・飲食業」も7.4%。対面がメインになる仕事の場合、テレワーク率は低くなります。(参考:国土交通省「令和4年度テレワーク人口実態調査」より)
【前提】テレワークは「100%完全テレワーク」である必要はない
ここで重要となるのは、そもそもテレワークは「100%完全テレワーク」である必要はないということです。
テレワークには業務効率などの面でまだまだ課題がある一方で、DX化のきっかけになり、ワークライフバランスのきっかけになるといったメリットも。
つまり無理のない範囲でテレワークを継続しながら、テレワークのもたらすメリットを自社の成長に繋げていくといった視点も重要になりつつあります。
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テレワークはデメリットだらけ?主な悪影響
業務量や業務効率に悪影響があることも
さらに自宅がリラックスできすぎる環境の場合、仕事のペースが掴めず、業務効率が悪くなることもあります。
他の社員・スタッフとのコミュニケーションがうまくいかない
その結果、社員同士の溝が深まり、コミュニケーションがうまくいかなくなってしまいます。
労務管理・マネジメントが難しい
【課題別】テレワークのデメリットの解決策
【コミュニケーション】ハイブリッドワークを取り入れる
たとえば対面の会議やディスカッションが必要な場合、社員同士の関係維持を図りたい場合はオフィスワーク、それ以外はテレワークにするのがハイブリットワーク。出社しなくてもできる仕事、つまり集中する作業やオンライン会議、インプットの時間などをテレワークにすることで、双方のいいとこ取りが可能となります。
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【労務管理・マネジメント】ジョブ型雇用の発想を取り入れる
これまで日本の企業の基本だったのは「メンバーシップ型雇用」。これに対しジョブ型雇用では成果主義です。成果に応じて昇給し、仕事ができなければ解雇となるため、おのずと社員のスキルがアップ。テレワークだとしても、成果で判断されるため、“サボリ”のデメリットがなくなります。
【完全ガイド】メンバーシップ型雇用とジョブ型雇用との違いとは?日本型雇用の欠点と課題 -
近年、日本の労働市場では、メンバーシップ型雇用とジョブ型雇用という二つの概念が注目されています。メンバーシップ型雇用とは、従業員が組織に所属することを前提とした雇用形態で、ジョブ型雇用とは、従業員が特定の仕事に対して報酬を得る雇用形態のこと。この記事は、ふたつの雇用の違いから日本型雇用の欠点と課題をご紹介します。
【業務量・業務効率】対面の方が早い仕事は出社する
特に重要な契約や交渉などは、効率を重視したオンラインよりも直接対面した方がより信頼を獲得できます。
テレワークの主なメリット:DX化・働き方改革としての価値が大きい
ペーパーレス化などDX化のきっかけになる
ワークライフバランスの改善につながる
社員もプライベートの時間が確保しやすくなり、生産性の向上や離職率を低下させることができます。
人材採用のアピールポイントになる
緊急時の事業継続性
デメリットがあってもなおテレワークを行う価値はある?
社員にとっても、「週に1日か2日だけ出社すればいい」という勤務形態は魅力的。企業側は社員がいつ出社するかを把握する必要がありますが、それでもテレワークを行う価値は充分あるといえるでしょう。
【参考】テレワークやDX化、働き方改革と親和性が高いICTツールの例は?
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テレワークのメリット・デメリットなどについてよくある質問
テレワークでは社員が「サボる」のでは?
社員側から見れば一見窮屈のようにも見えますが、ログなどを会社が監視してくれれば「サボリ」という汚名を着せられる可能性がなくなるという考え方もあります。
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たとえば少人数のチームでワーケーションを行い、テレワーク時にはどういった形で仕事を進めていくかを共有すれば、テレワーク時の実務のレクチャーだけでなく、業務遂行の成功体験にも繋がるでしょう。
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まとめ
しかし、紹介してきたようにテレワークにはデメリットだけでなく、社員のライフワークバランスが取れる、業務が効率化されるといったメリットが多くあります。テレワークでもスムーズに仕事ができるツールを取り入れ、テレワークをうまく活用しながら有益な働き方を探りましょう。